襟を正して出直してくれ!(^^)!

光明禅寺 清水寺オリンパスE-420

 私は登山と旅行、そして少しの写真撮影が趣味である。ニコンやキャノンの重厚な作りも良いが手軽に携帯が出来るコンパクトさと、シャッターの軽快な切れ味でオリンパスE-420(写真)を愛用している。

 

 今朝の熊日新聞の一面でオリンパス損失隠し、バブル期に有価証券への投資に関する損失計上を長年隠蔽し企業買収で穴埋めしていたとのこと。消費者、株主、日本企業全体の海外への信用、すべてを裏切ってしまった。オリンパス愛好者の私にとっても残念でしかたない。

 

 しかしオリンパスは日本の光学機器大手でデジタルカメラはもちろん、医療用内視鏡でも世界的シェアを占めている。特にデジタルカメラはオリンパスブルーと言われ青空の独特の発色が特徴で、秋晴れの空を背景に紅葉の写真を楽しみに久住、大崩、黒岳など九州の山を一緒に歩いた。

 

 また、内視鏡の世界的シェアも7割という。多くの患者の命を家庭の幸せを救ったに違いない。もちろん今回の経営陣の背任は許されるものではないが、これまで培った日本の技術が外国企業に買収されるようなことになり、オリンパスの名前が消え去りはしないか心配である。

 

 オリンパスはギリシャ神話で神のいる山「オリンポス」に由来するという。オリンパスよもう一度原点に戻り気高さを取り戻してくれ。そのことを信じて今年の秋も紅葉狩りにE-420を連れ出したい。

 

 写真は福岡県の大宰府にある「光明禅寺」とみやま柳川にある「清水寺」いずれも赴きある庭園が素晴らしい紅葉の名所です。紅葉が好きな人には一見の価値ある場所です。

 

困難に負けない

庭の蕗 蕗の花 八重
 我が家の庭に、今年も蕗の花が咲き始めました。知人にいただいた八重の蕗の花です。

 

  私には、蕗の花に関する思い出が二つあります。一つは職場の先輩のことです。非常に厳しい人でした。しかし一方後輩への面倒見の良い先輩でした。

 

 今でも仕事に行き詰った時、その人の仕事への姿勢や言動を思い出し、困難を乗り切っています。いつもいつまでも心の支えになっている素晴らしい恩人です。

 

 しかしその先輩は、現職中に多くの人に惜しまれながらこの世を去りました。最後はガンに侵され苦しい闘病生活でした。「何か食べたいものはありませんか?」「俺はウツボの湯引き食べたい」次の週、病室へウツボの湯引きを持って見舞いました。病状から見て絶対に食べる事は出来ない事は誰もが分かっていました。

 

 次の日、朝一番に職場の電話。「昨日の湯引きは今までで一番旨かった。誕生日までには元気になって天草へ帰ってくる心配するな」先輩は最後に精一杯のウソをつきました。 病魔は容赦なく先輩の体を蝕み、約束の誕生日には残念なことに遺体となって帰ってこられました。先輩の死を悼み多くの弔問客が通夜に駆けつけました。

 

 その時、庭に一輪の蕗の花が咲いていました。天草の野山が好きな人で楠浦町の実家の山から移植された黄色い蕗の花でした。家の主の死を悼む様に庭の片隅にひっそり咲いていました。

 

 今でも天草の野山を蕗の花が彩るとき「たとえ凡打でもファーストまで全力で走れ、その繰り返しがいつか成功につながる。誰だって一回目からホームランは打てない。凡打の積み重ねがいつかチャンスをつかむことができる」後輩を激励してくださった先輩の言葉を思い出します。蕗の花の花言葉は「困難に負けない」だそうです。

 

 もう一つは、私の結婚式の日の事です。家内の恩師にいただいた色紙に「今朝、庭に蕗の花が咲いていた。花嫁もきっと美しいだろうと思った」という言葉と蕗の花の絵が書いてありました。何気ない言葉でありましたが恩師の優しさが伝わり本当に嬉しく思いました。

 

 結婚して33年になりますが、その時のことは今でも不思議とはっきりと覚えています。結婚記念日は11月11日。長男の誕生日でもあります。そろそろ天草の野山に蕗の花が咲き始めました。

 

 結婚記念日には感謝の気持ちを込めて今年も花束を渡したいと思っています。

日本人の美点とはなんだろう

日本人の美風

 

 熊日新聞のくまにち論壇に、熊本保健科学大学学長の小野友道先生が、「IT時代こそ日本語教育を」という題で、国際化の今、私たちは日本の文化を守りながら、外国との付き合いをするに十分なアイデンティティを持ち合わせているかどうか。また、それらを次の世代に継承できるか真剣に考えたい。リテラシー教育は文化を守る切り札である。読書の秋、テレビを消して本を読もうと結ばれている。

 

 小野先生は皮膚科医の医師でいらっしゃいますが、天草へ思いを寄せ、五足の靴100周年の年2007年に「五足の靴のものがたり」を出版されています。

 

 その年の記念事業で天草の文学について、出久根達郎さんの記念講演とパネルディスカッションを企画されました。そのことを思い出し、手に取ったのが出久根達郎さんの「日本人の美風」という本です。

 

 ニホン人の美点とは何だろうか? 「優しさ」「親切」「つつしみぶかい」このような日本人の良さを列挙し日本人論を展開していく本である。

 

 二宮尊徳の凄味、野口英世のパトロン、樋口一葉の清貧など7つの短編から構成されている。出久根達郎さんは作家であり古書の店主です。短編の中の考察も様々な本や手紙などから中心人物にかかわる周りの人々の「篤志」「陰徳」「義理」「思いやり」を紹介しています。

 

 結びの短編は「よく耐えてこられましたね」皇后美智子さまの読書。皇后が講演で「悲しみの多いこの世を子供たちが生き続けるためには、悲しみに耐える心が養われると共に、悦びを敏感に感じ取る心、喜びに向かって伸びようとする心が養われることが大切だと思います」と話された。これは読書の本質論ではあるまいか。

 

 東日本の被災地を見舞われた際に、両手でこぶしを作られ、力強く振られた、「がんばりましょう」のエールと笑顔は被災地の水仙に他ならない。「よく耐えてこられましたね」と労われたこの一言は皇后の「思想」である。

と結び、時代を超えて胸を打つ「日本人論」を展開されている。

 

秋の夜長に一読する価値のある本だと思います。

 

天草市立図書館がまってますよhttp://www.lib.city.amakusa.kumamoto.jp/

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