先週、お腹に腫瘍が出来てしまったワンちゃんについて相談がありました。
動物病院では「高齢だし、手術などせず自然に任せた方がよい」との判断だったそうですが、飼い主としては何かしてやれることはないかと思うのが人情ですね。犬舎の外から気を当てて圧力に対する反応を診たのですが、しっかり反応してたので(人間よりずっと敏感ですね)環境要因の影響が大きいと判断し、夕方の散歩を人気のない浜辺に変えてもらうよう飼い主の方にお願いしました。
東洋医学に明るい人ならご存知と思いますが浜辺を裸足で歩くと足裏から邪気をアース出来るといわれてます。ただし人が多く踏み込む浜では人間の邪気が邪魔して効果は少ないのでなるべく人気のないとこを選ぶのです。
昨日は夕方その散歩に同行しました。もう3、4回ほど浜につれて来てるとのことです。最初は見慣れない景色に警戒心を示してたらしいですが、今日は既に慣れてしまってるようで、とまどうことなく自分から先へ先へと歩いていきます。いい傾向だなと思いました。飼い主の目にも明らかに体調の変化が感じ取れるそうです。気功法を行ったことでまず最初の治癒効果がみられたと飼い主はおっしゃいますが、それによって「こりゃひょっとすると治るかも知れない」と前向きな気持ちを持って頂けたことが何よりプラスではないでしょうか。
海浜の浄化作用だけでなく環境変化による刺激でワンちゃんにも活力が涌いて来るものと思われます。人間の自律神経失調症にもそうしたことが功を奏しますが、それはワンパターン化した日常生活に何らかの変化を起こすことで心身共にリフレッシュを図りQOLを向上させることになります。生甲斐の創造というか、再構築ですね。本来QOLの向上というのは健康もその要素であり、またQOLの向上が更なる健康度の向上につながるという好循環なのであろうと認識されます。
それはワンちゃんも同じでしょう。飼い主との間で如何に有意義な時間が持てるかが大事であり、そこから起こるQOLの好循環が生命力をも活性化させ病気に対する抵抗力をも生み出しているように思われます。
それをサポートしてあげるのが飼い主の務めでしょうね。「どう生きていくか=QOLの向上」は人間だけの命題ではありません。生老病死は人にもワンちゃんにも遅かれ早かれ訪れます。同じ時間と空間を共有出来る喜びを最大限にわかちあって欲しいと思います。小生としてもよい勉強をさせて頂きました。