泣き所はスターター・クラッチ

V-MAXR1

スターターは元気に回るのにクランキング出来ない、ギャラギャラと異音がするだけ。これはV-MAX1200のメジャートラブルの一つ。フライホイール・マグネトーにスターターの動力を伝えるワンウェイ・クラッチが滑ってる症状です。

 

まず左フットレスト、シフトペダルを取り外します。

エンジン・オイルを抜いてクランクの左カバーを外すとご覧のマグネトーが現れます。センターのボルトはインパクトを使って反時計方向に緩めました。

マグネトーの取り外し

V-MAXr2

画像下部中央左側のプラーをマグネトーにかませインパクトで締めこんで抜きました。かなりトルクが要ります、このくらいガッチリしたプラーでないと工具自体が破損しかねません。また、作業する床面と自分のすねの前にはラバーすのこ等衝撃を緩和するものを用意すべき。重いマグネトーがクラッチごと一気に飛び出して来ます。

スネに傷のある男にならんよーに☆

 

クラッチはマグネトーとボルト3本で組み合わされてます。

 

 

スターター・クラッチとアイドラー・ギア

 

V-MAXr4 

 これは参考までにマグネトーから取り外したクラッチを、アイドラー・ギアとケース内でどう組み合わされているか、はめこんで撮影したものです。エンジンの回転でスターターが駆動されてしまわないようワンウエイ・クラッチになっています。

 

クラッチ内の三つのローラーが、スターターが駆動する方向にアイドラー・ギアが回された時のみクラッチ摺動面と圧着して動力を伝えます。

 

→(b)へ続く