角山には、福連木地区民から「龍どん様(たつどんさま)」の愛称で祀られている「龍王権現」があります。毎年10月7日に、福連木の区長会によりお祭りが行われていますが、今年も掃除道具やお供え物、太鼓などを担げ、1年ぶりに龍どん様のもとを訪れました。
▼龍どん様は、ちょっと山の中に祀られています。
▼龍どん様の廻りには、落ち葉や枯れ木が堆積しています。みんなで
周辺の清掃を行います。
▼中央の岩が「龍どん様」です。
▼掃除の間、飾り用のしめ縄をなっています。役割分担も慣れたものです。
▼龍どん様の廻りに縄を張り、ごへいなどを飾ります
▼龍どん様にもしめ縄でお飾り。
▼龍どん様は、雨乞いの神様です。今年もみんなで「ほどよく雨を降らせてく
ださい。」と、また、「豊作でありますように。」とお願いしてきました。
~龍王権現物語~
龍王権現は、雨乞いの神様である。
昔は干ばつが続くと、直ちに雨乞いの祈りをはじめた。
まず、三日三夜、それでも降らなければ五日五夜、七日七夜と地区民一夜交代でお祈りしていた。太鼓をたたき、絶えず神体に水を注ぎ、最後の打ち上げとなると一同行列をなし十五社宮に参り、神酒開きをしたのである。
龍王権現は、郡中きっての霊験あらたかな雨乞いの神様であって、他村の雨乞いで降らない場合でも必ず降ったものだと伝えられている。
あるとき、それを妬んだ他村の一人が、神体を谷底に転がし落としたのであったが、いつの間にか一人でもとのところに戻っていたのであった。
地元では『龍(たつ)どん様』の愛称で呼ばれ、毎年十月七日に区長会でお祭りしている。
(天草町郷土史より抜粋)