魚貫町の一大イベント「魚貫住吉宮秋季例大祭」が行われました。祭りの概要は以下のとおりです。
江戸時代、魚貫住吉神社の祭典係数名が帆船を仕立てて大阪に上り、住吉神社の祭典行事を修得して帰り、その後約300年来、全ての行事が受け継がれている。魚貫住吉神社は、魚貫の集落と海が見渡せる場所にある。その住吉神社境内で、まず獅子舞や神楽(「ミコマ」と言われる巫女舞、地元では玉とりともいい、男児2人が務める)などが奉納され、その後、合図とともに神幸行列の準備が整えられる。先頭を塩振りがつとめ、踊りながら塩水を振りまき(現在は神前に供えられた酒)、道中、神輿や供人を清める。塩振り(2人)に続いて、烏帽子に狩衣を身につけて玉手箱を持った大恩(だいおん)1人、「御手振り(おてふり)」とも呼ばれ、稚児姿の少年が手を振って歩く御両人2人、衣装箱(実際は空)を担ぐ役目の挟箱(はさみばこ)が一対、鳥毛多数、稚児不定数、神輿の順で練り歩く。また、太鼓踊りも披露され、御上りの翌日には、奉納相撲も行われる。
行列を取り仕切るのは、「六尺(ろくしゃく)どん」と呼ばれる裃を身に着け、六尺棒を持った進行役で、行列の道中はすべてこの「六尺どん」に従う。この魚貫住吉神社の祭礼は、天草でも他に類のない祭礼として知られており、1980年(昭和55年)4月1日に市の無形民俗文化財に指定されている。