どんくタイトル
3-19院号・法名について
 法名は仏法に帰依したことを表す名まえであって、僧侶は「得度式」を受けたときに授けられ、門徒は「帰敬式」を受けたものに与えられることになっています。
 法名に「釈」という字が用いられるのは「釈尊」とおなじ法の潮にとけることを意味するものであります。即ち、まことの法は、善と悪、賢いと愚か、美しいとみにくい、身分の上下等、一切の差別やへだてのないものであって、あらゆるものがさわりなく救われ、仏の智慧と慈悲のおこころに平等にとかされるのであります。
 この、法名のうえに、院号がつけられるのは、院号とはもと天皇様が出家されたとき名のられた名まえですが、その後、門跡寺院の住職になった人に授けられるようになり、さらに仏法に功績のあった人をたたえておくられるようになりました。
 わが本願寺派におきましても、宗門の護持発展に功をいたされた人に、院号があたえられることになっております。
 親鸞聖人は、
「同一に念仏して、 別の道なきがゆえに遠く通ずるには、それ四海のうちみな兄弟とするなり」といわれています。
 仏のみ教えに信順し、まことの法に生きるものはおなじ法にとけあった兄弟だといわねばなりません。私たちはあくまでこうした法の心によって、おたがいにうやまいたすけあい、明るい家庭、平和な社会の実現に光りをかかげていくことが大切です。