どんくタイトル
3-4牛深市の地名(その3)
 牛深市の地名を語る前に、地名に当てられた文字は必ずしも意味をなすものでなく、当て字が多い事である。例えば、深海町下平の「蜂起」(ホウキ)同じく浅海の「保木」(ホウキ)、河浦町宮野河内の「保木」(ホウキ)御所浦町の「ホウキ」「伯耆の国」(鳥取県)など皆同じ意味のものである。また、「宇土」の場合字は皆同じであるが意味が違うのもある。「宇土市」河浦町崎津の「宇土」白木河内の「宇土ん迫」宮野河内の「宇土」浅海と下平の「宇土ん迫」など「宇土」とは中身のない事の意味で、「ウドの大木」などの事を指している。
 「八窪」とは牛深市あるいは河浦町などかく村々にある地名で「八窪」「八久保」などと小字、口伝などであるが「峰の平坦」な農地の事である。「窪」とは平地を言い、「平」(ヒラ)とは山の斜面、「平床」とは山の麓の平地である。

 「牛深」は「潮は深し」の意

 古代だれが言い始めたのか地名が言い継がれ、後年文字が伝わりそれぞれの文字を当てたのである。
 「潮(ウシオ)」の事は「牛」が書かれていた。
 岡山県牛窓市機帆船で発展した港町である。潮がまろぶの事で潮流の速いことを表現するものである。
 佐賀県小城郡牛津町川に面した港町であるが潮を集める意味であろうか。
 鹿児島県阿久根市牛の浜
  鹿児島県長島の中央部の「うしん瀬戸」も潮流の速い所である。

 山之浦村、内の原村(天草の乱まで)

 「内の原」は、「山之浦」「浅海」から考えると古語で「山内」(やまうち)と呼ぶ地形であり、それが変化して「内の原」となったのであろう。

 中良木、やい良木

 「良木」とは「楽しき里」の意味である。球磨郡に「多良木」天草上島に「教良木」あり。

 

 「原」の事を古語で、九州地方では「ばる」と言う。球磨郡相良村の「高原」を(タカンバル)、天草郡河浦町上平の「上原」を(ウワバル)、熊本市の「西原」を(ニシバル)などがある。

 

 「谷」は、関東では「ヤ」、「四谷」を(ヨツヤ)、「千駄ケ谷」を(センダガヤ)と言うように。