イルカの泳ぐ自然豊かな通詞島。その海底で、いま異変が起きています。
島の西側、沖合い500mほどの水深5~10mで約1キロにわたりウミアザミが異常繁殖。
トサカやワカメ、カジメなどの海藻類が育たなくなってます。
ウミアザミは数年前から繁殖域が急拡大、潜り漁師の間で問題となっていました。
通詞島周辺の海域は、海藻類が豊富、それを餌とするウニやアワビも生息する宝の海。
小魚も豊富でイルカも生息する貴重な海域です。
このまま放置状態が続けば、藻場がなくなり、魚介類の育たない海になる恐れがあります。
このため、素潜り漁師たちが初めて駆除作業に乗り出しました。
潜って海底に生えたウニアザミを手作業で剥ぎ取り、船に運びあげる地道な作業。
息を止め海面と海底を往復する作業は体力を消耗しとても大変そうでした。
この日は約60人が従事し2時間の作業で、約5トンを駆除しました。
作業に従事した漁師たちは、「今日の成果はほんのわずか。全て駆除するためにはこの作業を1年以上続ける必要があるかもしれない。」と話していました。
豊かな海を取り戻すため漁師たちの戦いは始まったばかり。
時間も費用もかかります。
皆さんの応援よろしくお願いします。
磯を覆い尽くすウミアザミ。↓カジメやトサカを見ることができません。
作業の様子↓
作業を終えウミアザミを積んだ船が次々に入港。その数約50隻↓
報道陣に海底の状況を説明。↓
ウミアザミを水揚げ。
ウミアザミは、陸揚げされ山中で天日に干した後、肥料として処理されます。