明けましておめでとうございます。

本年も天草キリシタン館をよろしくお願いいたします!


午前中の霧も晴れ、良いお天気となりました。暖かくて過ごしやすいです。


さて、フェイスブックにも載せましたが、年末に当館前庭のフェニックスの

伐採がおこなわれました。

今は切り株がその面影を残しております。

大きかったフェニックスがなくなってしまい、寂しい気持ちはありますが、

良い思い出として心に残しつつ2016年を頑張りたいと思います。


フェニックス

8月7日、ついに! キリシタン館のフェイスブック公式ページを開設しました!!

 

運営委員会でも開設をするよう指摘され、いろいろと考えておりましたが・・・

 

市役所の情報・セキュリティ関係担当部署とも話をし、博物館としてのメリット、

 

公共施設としての情報発信の倫理をどう設定するのか・・・などなど、考えておりました。

 

 

考えて、考えて、考えて、考えて・・・・・たどり着いた先は、「とりあえず、やるか」。

 

まずはやってみて、改善と問題点はそこから、ということでスタート。

 

 

実際にアカウントを取り、ページを作成してみると、最初は意外に難しく(笑)

 

恥ずかしながら、自分でフェイスブックをやっていない(見てもいない)ので、

全くやり方もわからなければ、イメージもわかず。

 

で、東京国立博物館さんや西南学院大学博物館さんなどのページを見てイメージを

描きつつ、あれやこれやと悪戦苦闘(^_^;)

写真が中々うまくアップロードできず、またアップロードした写真と記事は別々にしか表示できず、

などものすごい時間がかかってしまいました。

 

とりあえず、なんとかページは開設していますので、皆さんぜひご覧になって下さい♪

見たら、「いいね!」もよろしくお願いします!!

 

 

 

4月28日(日)、天草市有明町にあるサンタマリア館の企画展を見学に行きました。

 

 

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サンタマリア館。平成24年8月に、道の駅有明・リップルランドの近傍に

リニューアルされました。有明海と島原半島(雲仙)をバックに、白い教会堂

風の外観が映えて美しいです。

 

 

 

サンタマリア館は、天草市にある資料館で、唯一私立の資料館です。現館長・浜崎献作氏の実父であり先代館長である浜崎栄三氏(故人)が収集した、天草の潜伏キリシタン資料を常設展示されています。

 

で、企画展の内容は、といいますと・・・

 

「伝統の天草・水の平焼展-多種多様な器たち-」というタイトルです。

 

そうです、陶磁器(焼き物)の展覧会なんです!

 

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企画展開催案内の看板。

 

 

 

水の平焼のことをご存知でない方がいらっしゃるかと思いますので、簡単に説明しますと、

 

・天草の陶磁器

・享和年間(1801~1803)に開窯、途切れることなく現代まで続いている天草で唯一の窯元

・5代目源四郎が開発したと言われる、「海鼠釉」が最大の特徴

 

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海鼠釉(水の平焼 赤海鼠茶器)

 

 

と、ざっとした解説ですが、以上のような特徴が代表的なところです。

天草陶磁器と言えば、磁器原料である陶石の、良質かつ国内最大の原産地である天草ならではの

高浜焼という白磁・染付を主体とした磁器が代表的であり、ご存知の方も多いかと思います。

(ちなみに、高浜焼は明治32年に廃窯し、昭和になって再興されています。)

 

で、前振りが長くなりましたが、展覧会の様子を写真を交えてお話しします。

※ここに掲載した写真は、浜崎館長さんに、公的機関としてPRを条件に特別に撮影許可をいただいたものです!!

 

 

本展覧会の見どころは、何といっても、(おそらく初めて)開催された「水の平焼展」ということ。

展示された数量と器種のバリエーションの豊富さに、驚かされます。

 

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コピー ~ 画像 078   展示風景の一部。様々な「水の平焼」。

 

 

 

最も驚いたのは、「海鼠釉」として現在高名な水の平焼ですが、代名詞である「海鼠釉」以外にもいろんな焼き物をつくっていたということ。

まあ、現当主が7代目岡部信行氏(※ご子息が8代目として製作されています)で、海鼠釉の開発が5代目岡部源四郎氏ということですので、現実的に考えて「海鼠釉」以外の焼き物があって当然ではあるのですが・・・

やはり、そこは「海鼠釉」のインパクトでしょうか。

 

以下、個人的に目を惹かれた、いろんな作品をご紹介。

 

 

 

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     コバルト色が美しい、壺               梅の木の象嵌が印象的な、壺

              

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      釉流れが見事!                  緑釉と象嵌による大型の鉢

 

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薩摩平佐焼かと見間違うほどの、            雲丹壺たち。明治~昭和30ないし40年代

赤絵錦手の茶器セット!                 まで大量生産されたそうです。

                                何となく、愛らしさを感じます(笑)

 

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      三彩釉花瓶              金花釉花生

 

 

これだけでも、一見しただけでは「これ、ホントに水の平焼!?」と思ってしまうほどの作品群です。

他にも、練物(造形物と呼んでいいのか?)も素晴らしいものがたくさん展示してあり、大注目です!!

 

 

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鮑貝と蟹を模した、水盤。実際に見ると、           蟹の拡大。ホントにリアル(笑)

写実性と造形の細かさ、芸術性にビックリです!

 

 

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赤海鼠釉の珠獅子。表情もリアルで、躍動的。     鯛を模した変わり皿。目玉の白いところが、

                                  お頭付き塩焼きのようで面白いです。

 

 

 

写真を掲載したもの以外にも、目を惹く陶磁器たちがたくさん展示されています。

基本的に、日常用器(皿や鉢などのセット)が中心です。その多種多様な器たち、

一見すると”遊び心”のようにも見えますが、日常用器の中にも造形の面白さと

美を追求しているかのようなところに、「水の平焼」の素晴らしさを感じました。

 

 

長々と書きましたが、私自身が陶磁器にあまり詳しくないものですから、下手糞な説明と言いますか稚拙な表現に終始してしまい、「水の平焼」とこの企画展の素晴らしさを伝えきれないことを恥ずかしく感じます。

もっと、もっと学ばなければ!!!

 

とにかく、たくさんの方々にこの企画展を見ていただきたい。「水の平焼」を見てもらいたい。

そう願ってやみません。

 

 

最後に、企画展開催データを記して、終わります。

 

名   称:開館1周年記念企画展 

      「伝統の天草・水の平焼展-多種多様な器たち-」

会   期:平成25年4月28日(日)から9月27日(金)

場   所:サンタマリア館

       熊本県天草市有明町上津浦1940-1

       TEL 0969-45-8110  FAX 0969-45-8112

開館時間:9時~18時まで

休 館 日:なし

観覧料金:一般500円 中高生300円 小学生100円

       ※団体20名以上は1割引き

 

企画展チラシ ダウンロード→  水の平焼展 チラシ

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 2月23日(土)から、平成24年度企画展「天草四郎展」をスタートさせました。

 

 この日記は、ちょうど開催日から1週間ということで、徒然なるままに・・・書いてみます。

 

 実はこの企画、2年前からすでに構想はありまして。諸々の事情であたため続け、満を持しての開催という代物です。

 場所は、1階多目的室という部屋を展示室に用立てて、展示をしました。展示レイアウトとしては、自分の想像以上に納まり良く納まったな、というのが正直な感想です。出品資料数は36点と少なめですが、絵画類等大型展示品が数多いので、見ごたえがあります。

 

 本企画展の趣旨は、「史実に見る天草四郎の実像」と、「現代人が持つ天草四郎像」の比較で浮き彫りにすること、そして、現代人が持つ四郎像がどのようにしてできあがったのかというのを展示を通じて紹介することにあります。また、現代作家等の四郎をモチーフにしたアート作品も併せて展示することで、現代人が持つ様々な四郎像を強調しています。そうすることで、内容を少しでも取っつきやすくして、いわゆる「敷居を下げる」ことにも繋がるかな、という試験的な試みも含んでいます。

 

 

 なんといっても、今回の展示品の目玉は、当館所蔵の北 八代画「天草四郎屏風」

 リニューアル前の旧館では常設展示されていましたが、日本画の屏風絵であり、もともと常設に耐えられる資料ではなかったので・・・加えて、旧館で保存・展示環境がよくなかったため傷みがきており、収蔵中でした。今回の企画展のみの限定公開です(※ちなみに、企画展終了後、「天草四郎屏風」の次回展示は未定です。)。

 

 

 この1週間の来館者の動向と声を聞いていると、まあまあ評判は良いようで、ホッとしているところです。テーマが「天草四郎」だけにネームバリューがあるので、比較的すんなりと展示を見ていただけているようで助かっています。

 これから本格的な春休み期間に突入しますので、来館者増(特に地元天草市民!)を願っています。一人でも多くの方々に、展示会と作品を見て、感じてもらいたいと思います。

 館内では、ゆるきゃら「四郎くん」も出現しますので、ぜひ、お越しください!!!

 

 

 

 

最後に、これまでの反省点を。

 

 平成22年7月1日にリニューアルして以降、初の自主企画展ということで、担当としては久しぶりの(!?)展示会で準備はバタバタ(^_^;)  かなり手間取ってしまいました。

 リニューアルから2年半経っているため、リニューアル時の展示制作も含め、展示会開催を経験したことがある職員が(筆者以外)一人もいないという状況でしたので、いろいろと難しい面も多く。

 

 運営面からいえば、準備段階でやはり苦慮しました。館内は一般来館者との動線の区別が無かったり、休館日が無かったり、などなど、考えているとおりにプランが進まず。飛び込みの仕事が開催1週間くらい前から急に入って、原稿を書かなければならなくなったり等の理由もあったのですが。

 館としての開催の必要性があるのは当然のことですが、周囲からの企画展・特別展開催の要望と、開催準備における通常業務(来館者対応等の運営と職員配置)について改めていろいろ考えさせられました。どこの施設も同様に悩みを抱えていらっしゃるかと思います。

 

 兎にも角にも、リニューアル後の新施設で、やっと企画展開催にこぎつけた、というのが最大の収穫ではないかと感じています。現在、すでに3~4本ほどの企画を構想していますが、予算緊縮の折、実施できるかわかりません。今月末には人事異動も控え、筆者もどうなるかわからず。4月からの新年度には、市の機構改革により、教育委員会文化課から経済部観光文化課(新設)へと所管換えになります。さて、どうなることやら・・・このことは、いずれ別の機会に。

 

 

本日13時30分から、天草教育研究所というところから20名の視察研修があり、館内の説明及び案内を行いました。

 

天草教育研究所とは、市内にある天草教育会館において学校の先生方により組織された研究会で、今回は、その中で「4年生部会」という小学校4年生の児童を担任されている先生方の視察研修でした。

 

不覚!?にも、所用で前日まで2日間休んでいた私は、事前準備がままならずぶっつけ本番で説明をすることになり・・・

久しぶりだったこともあり、かなりテンパってしまいました(^_^;) 先生方、大変申し訳ございませんでした。

やはり、一般来館者への解説とは違って、児童を指導し連れてきていただく学校の先生方ですので、いつもよりも緊張してしまいました。

 

 

ところで、先生方を案内しながら改めて思ったことは、

・児童向けプログラム、ツールの制作

・先生方との意見交換、コミュニケーション

・学習指導内容(教科書等の内容)を知る

 

ことが重要であるし、必要なことだと痛感いたしました。先生方(学校側)が何を求めているのか、そして当館は何を提供できるのか。そもそも、4年生児童の学習内容はどこまで教わっているのか・・・etc.

 

 

当館は「キリシタン史」、中でも「天草島原の乱」にスポットを当てた完全なテーマ型資料館なので、地域学習という面では有効ですが、中々内容が難しく・・・前々から検討はしており、「小中学生用パンフレット」を制作したり、児童による見学の際質問に答えるなど行っているのですが、有効な解決策は見当たらずといったところが本音の現状です。

 

当館が、これから地域に根差した博物館として、さらに内外の交流を創出するためにもぜひ取り組まなければならない重要なポイントが、地元小中学生の入館者増です。

 

次年度に検討、実施すべき課題が浮き彫りになったと同時に、新たな目標ができたとも感じた、今日の出来事でした。

 

研修来館された先生方におかれましては、お忙しい中お時間割いてご来館いただき、本当にありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。

今後とも、天草キリシタン館をよろしくお願い申し上げます。

 

 

 

 

 

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