去る7月29日(日)から8月3日(金)までの6日間、天草アーカイブズ本館にて平成24年度
夏期史料調査事業を開催しました。
この史料調査は、毎年夏期に約1週間程の日程で行っている事業で、全国から大学教授
や史料修復の専門家、アーカイブズ機関関係者、学生などを調査協力員として天草へお
招きし、地元ボランティアの方々と共に、天草に伝わる古文書等の調査を行っていただい
ているものです。
前身の「天草史料調査会」から、今年度で通算18回目を迎えます。
今回は主に、近世期(江戸時代)に大江組大庄屋を務めた「松浦家」と、一町田村庄屋役
宅筆者(ふでしゃ)を務めた「御嵜家」の近世・近現代文書群の目録作成、また松浦家の
屏風の下張りに使われていた古文書の剥がし作業を行った他、写真・ネガフィルムの保存
処置を学びました。
(古文書の目録作成作業)
(屏風の下張りに使われている古文書を剥がす作業)
(破損写真の修復・保存処置)
今回は約170年前(江戸時代後期)の古文書なども屏風の下張りから発見されました。
当時は紙が貴重品であったため、使われなくなった帳簿などを襖や屏風の下張りに再利用
されることがよくありました。それが現代まで残され、貴重な歴史史料となっているのです。
今回調査された古文書等は一般公開に向け、今後も整理を進めていきます。
今年度も多くの成果と共に、無事に終える事ができました。
ご協力いただいた方々へ、この場をお借りして厚くお礼申し上げます。