キーワード:故意 解除
とある資格を取得すれば、月々数千円の資格手当が支給されると言う約束があった。
部下Aがその資格の取得を上司Bに報告した。
上司Bは部下の誰がどんな資格を有するかに関して把握する必要性から、
部下に資格の取得があった場合は報告するよう指導していた。

しかし、経理を担当する上司Cが部下Aの資格取得を知らなければ、
部下Aには資格手当が支給されない。
上司Cは部署も違うため部下Cの資格取得を知るよしもない。

部下Aは資格取得を報告したのに給与に反映されないと酒の席で訴えた。
酒宴にはその資格取得取得者が多く参加しており、ちょっとした問題になった。
以前から資格手当をもらっていたもの、資格手当を全くもらっていないもの、
さらには資格手当があることすら知らなかったものがいたからだ。

上司Bはもちろん資格手当が支給される約束を知っていた。
上司Bの言い分は、自分は資格を把握するためだけに報告させている。
自分は上司Cに報告する義務を負わない。
資格手当が欲しければ、部下Aは上司Cに報告しなければいけなかった。

この資格手当に対して、上司Bは常日頃より反対の立場を表明していた。
上司Bは、自分が上司Cに報告しない限り、資格が給与に反映されないかもしれない、
でも仕方がない、自分に義務はないのだからと思って、報告しなかったことは、
未必の故意にあたるのだろうか?

問題は、部下Aは被雇用者で、上司Bと上司Cは管理者であると言う関係で、
上司Bが上司Cに報告しなかったことだ。


私に言わせれば、過失ではなく、明らかな故意に当たるのだが、
世間一般的にはそうではないらしい。
そう言うことが、世間の雇用者と被雇用者の間では、
日常茶飯事のように起こっているらしい。

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