2012年4月30日

『銀天デパート物語』 第八話

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            ☆ 禁じ手!☆

                                             イラスト☆K(ケイ)

アマクサ シチロウ 「 さて 腹ごしらえもしたことだし 《銀デパ》開業

準備のための打ち合わせを 再開することにしましょう!

☆甘口おケイ☆ 「 なんだか シチロウくん 張り切ってるなあ~

アタシ 食後はいつも 眠たくなるのよねえ~  ケプッ!」

アマクサ シチロウ 「 Kさんの場合は 完全に食べすぎですって!

ラーメンのあとの杏仁豆腐は 余分でしょうよ~~ 」

☆甘口おケイ☆ 「 ランチにデザートは かかせんモ~ン ♪ 」 

アマクサ シチロウ 「 腹八分目にしないと 頭脳も冴えませんよ!

とりあえず 僕が作ってみた《銀デパ》各階の売り場の

構想ですが どうでしょうか?  責任者のご意見は?

 

銀天デパートフロアガイド 

 

 

☆甘口おケイ☆ 「 ん~と・・・ アレ? これ見ると どこのデパート

にも必ずある洋服売り場とか靴売り場が 無いんだけど 」

アマクサ シチロウ 「 ここの商店街をリサーチしてみたんですが

ブティックや靴屋は けっこう多いんですよね~~

だから デパートと個人商店が競合するのは避けようと

思って その分野はわざと外したんです

一方では 本屋や文房具店が まったくありませんよね

それで 書籍と文具コーナーを設けました 」 

☆甘口おケイ☆ 「 そうなのよね~~ こないだも アタシが

商店街を歩いていたら オジサンに このあたりに

文房具店はありませんか?って尋ねられたんで

衣料品店の一角にある100円ショップを教えて

あげたんだけど それで用は足りたのかなあ???

( これは ノンフィクションです ) 

本屋さんにしたって 以前は 何軒もあったのに・・・

それに みんなでダベったりできる喫茶店も いくつも

あったのよね~~ 」   

アマクサ シチロウ 「 そういったお店の存在って ほんとは とても

重要なんですよねえ~

無くなってみると あらためてその有難みがわかります

商店街に文化の香りがしなくなると その商店街は

衰退するって・・・ 誰かが言ってたなあ~~

それで《銀デパ》から文化を発信したくて 五階に

ギャラリー開設することにしたんですよ 」   

☆甘口おケイ☆ 「 アララ~~  人手がかかることばっかし・・・

だいたい 仕入れのスタッフも 販売のスタッフもいない

このデパートのフロアが 商品でイッパイになるのは 

いったいいつになることやら~~?

あ、でも シチロウくん チョット考えがあるって言ってた  

わよねえ~~   どんなこと??? 」

アマクサ シチロウ 「 一階フロアには テナントショップを三店舗

入れる計画なんですが・・・ 」

☆甘口おケイ☆ 「 あの~~ お話の途中なんですがあ~~

テナントショップって・・・ 何ッ? 」 

アマクサ シチロウ 「 はあ~~???  そんなことも知らないで

よくデパートの責任者が務まりますねえ~~ 」

☆甘口おケイ☆ 「 またでた!  シチロウくんの《そんなことも

知らないで》ってセリフ ・・・ その言い方  ムカつくう~~ 」

アマクサ シチロウ 「 テナントショップというのは ビルやデパートや

ショッピングセンターの一区画を借りている店舗のことです

Kさんにわかりやすく説明すると 《銀デパ》が大家さんで

テナントショップが店子(たなこ)の間柄ですね

☆甘口おケイ☆ 「 そっか~~ じゃあ 月々 家賃収入が

あるわけだ~~ ♪ 」   

アマクサ シチロウ 「 そうです! でね、 まずは テナント部分

だけでも オープンさせようと思っているんですよ 」

☆甘口おケイ☆ 「 え!?  全館同時オープンじゃなくて

一階フロアだけ~~? それって チョット変じゃない? 」

アマクサ シチロウ 「 はい! 変です! 全国どこのデパートも

やってません!  まさに禁じ手!(笑) 」

☆甘口おケイ☆ 「 チョビットずつオープンなんて ずいぶんと

地味な方法ねえ~

アタシとしては テープカットや紅白の餅投げをしたり

して 華々しく全館同時オープンさせたいけどな~~ 」 

アマクサ シチロウ 「 餅投げとテープカットは 当分オアズケ!

他の階も 準備が出来次第 オープンしますからね

Kさんには 四階フロア全部を受け持っていただきます 」

☆甘口おケイ☆ 「 ホエ~! 大抜擢やん ♪ ♪ ♪ 」

アマクサ シチロウ 「 なんせ人手がないので 致し方なく(苦笑)

単に 人件費節約のための苦肉の策ですよ 」 

☆甘口おケイ☆ 「 ・・・・・・・・・・! 」

アマクサ シチロウ 「 僕は カラーコーディネーターと ラッピング

コーディネーターの資格を持っているので 三階の

ラッピング用品売り場を担当しますね

あとは 催事場とギャラリーの企画・運営と・・・

とにかく デパートコンシェルジュの僕に すべて

お任せください

Kさんって ケーサン もとい 計算が苦手みたいだから

僕 経理のほうもやりますから! 」  

☆甘口おケイ☆ 「 アンタは スーパーマンかっ! 」

( なんで アタシが計算苦手なの知ってんのよ~? )

アマクサ シチロウ 「 はもう テナント募集もしているんですよ~ 」

☆甘口おケイ☆ 「 新聞折込チラシとかで? 」

アマクサ シチロウ 「 いえいえ 経費節約のために インターネットで

無料で告知できる方法を見つけましたよ ♪ 」  

☆甘口おケイ☆ 「 タダより高いものはない・・・ ってね!

アレェ~~!?  ほんとに タダや~ん!」 

K&シチロウ 

アマクサ シチロウ 「《かたらんな》と《天草Webの駅》の両方の

サイトで 告知していますよ~~ ♪

でも せっかくこんないいサイトがあるのに 天草の企業や

商店主さんたちが ほとんど利用していないっていうのも

 モッタイナイ話ですよねえ~~ 」

☆甘口おケイ☆ 「 だけど アクセス数はけっこうあるみたいだから

きっと ヤル気のあるテナントの借主が現れるかもね~ 」

アマクサ シチロウ 「 でも その前にまず この商店街の個人商店を

一軒一軒 デパート開業のご挨拶に回らないとね!

え~と ご挨拶に持っていく品なんですけど・・・ 」  

☆甘口おケイ☆ 「 ハガキば十枚くらいでよかろか?

それとも 《銀デパ》の名前ば入れた手ぬぐいとか? 」

アマクサ シチロウ 「 それって 一昔前の感覚ですよね~

銀座の『ウエスト』のドライケーキの詰め合わせを

注文しときましたから 」

☆甘口おケイ☆ 「 そぎゃんシコバッタとよりか 実用品の

ほうが ヨカバイ!」

アマクサ シチロウ 「 い~えっ! デパートは 夢を売る商売!

挨拶回りの品物にも 手抜きはできません! 」

アマクサ シチロウ 「 僕たち・・・ 」☆甘口おケイ☆ 「 アタシたち・・・ 」

        「 やっぱり 意見が合わないかも~~~!!!

             ジェネレーションギャップは 埋められないのか!?」

 

          銀天デパート全館オープンまでの進捗率 只今 5%

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         ( 進展なし!  なんだかんだ打ち合わせはしておりますが

            所詮は 机上の空論!  実行あるのみ!

            しかし 次回こそは 進捗率もアップしますぞお~ ♪ )

 

              次回『銀天デパート物語』 第九話 ショップオープン!

                                              

                                                 *おことわり*

                 『銀天デパート物語』は 地元を舞台にしている性格上

                 実在の地名・施設・お店なども登場しますが

                 これはあくまでフィクションであることを ご了承下さい

 

                *** Kの《銀デパ》おまけトーク ***

             ドライケーキって クッキーのことです

             『ウエスト』のクッキーは Kの大好物なんですが

             お値段が高くて そうそう食べられません(苦笑)

             それから この回にエピソードを書いていますが

             Kは よく 道を尋ねられます

             自転車でポタリングしている時もね(笑)

             《道を尋ねやすい顔》をしてるんでしょうねえ~~

             ヨサブローんごて コワモテじゃなかけんね(爆)