2010年1月17日
*四郎の天草更紗(さらさ)講座(その2)*
講 師 四 郎 天草出身
受講生 K(ケイ) 天草在住
四 郎 では、前回の講義の続きをはじめます
K よろしくお願いします!
四 郎 Kさんは 以前は身近にあった天草更紗を最近
とんと見かけなくなったと言ってましたね
天草更紗の今の現状をご存知ですか?
K いえ、まったく! とゆ~か~ ほんとのところは
天草更紗ってあまり興味ないんです~
若い人たちは 天草更紗って言葉自体知らない
人が多いんじゃないかな~
四 郎 天草更紗に興味ないって・・・じゃ なんで この「天草
更紗講座」を受講してるんですか?
K 「天草更紗講座」ではなくって「四郎の天草更紗
講座」だから受講してるんですっ!
講師が美形だと~ 内容がたいしたことなくても
けっこう楽しめますから!
四 郎 内容がたいしたことないって・・・まっ、美形と
褒めていただいて ちょっと気をよくしたところで
本題にもどります そもそも天草更紗って どんな
ものか 天草人としてちゃんと説明できますか?
K え~っと・・・ たしか 布の模様がけっこうモダン
なデザインだったという記憶がありますが・・・
四 郎 木綿の布に花や鳥類などをカラフルに染め上
げた模様が特徴の「更紗」は インドで生まれて
ペルシャを経て ヨーロッパ 中国 タイ ジャワに
伝わり 日本へは室町時代に ポルトガル船に
よって 長崎港にもたらされました
ですから 色合いや模様のデザインに異国情緒
があるんでしょうね 江戸時代に更紗が大流行
して南蛮からの輸入品だけでなく各地で日本産
の和更紗が盛んにつくられるようになりました
天草更紗も その和更紗のひとつです
K 「更紗」が日本に伝わった経過は よくわかりま
したが 「天草更紗」は どうやって生まれたんで
しょうか?
四 郎 おっ! ちょっと興味わいてきましたか?
K ちょこっ・・・とね
四 郎 天草更紗は 長崎から伝わって 江戸時代末期
につくられはじめましたが 明治二十年代には
残念なことに 途絶えてしまったんですよね
K ええ~っ!
四 郎 でも、昭和初期に 中村初義さんというかたが
天草更紗を復興されました!
K よかったです~!
四 郎 昭和三十九年には 県無形文化財の指定も
受けたんですよ!
K ますます よかったです~!
四 郎 でも、最近は生産量も少なくなって 天草を代表
する伝統工芸品としては さびしい現状なんです
K ええ~っ! もったいないな~
四 郎 でも、このまま天草更紗が衰退しては大変だと
いうことで 天草市在住の一人の女性染織家が
伝統の天草更紗の復元に奮闘されてますよ
K よかったです~!がんばってもらいたいです!
やっぱ!天草の女性は元気ですね~!
四 郎 初期の天草更紗は 色数も少なく地味目だった
ようですけど これからは伝統を重んじながらも
現代にマッチした製品にしていけば天草陶磁器
と肩を並べる天草の特産品になると思いますよ
K ハンカチやスカーフ、ネクタイなどに加工すれ
ば 天草の特徴ある観光土産になりますよね~
ハイビスカスの花とか大胆な花柄の風呂敷を
タペストリーみたいに壁に掛けてもいいかも!
天草更紗のランチョンマットに天草陶磁器の皿
を置いて 天草の食材の料理を盛って観光客に
おもてなしするのもステキ!
四 郎 おやおや~ Kさん 天草更紗に興味わいてきた
んじゃないですか~?
K かなり・・・ね!
四 郎 じゃぁ どこかで お茶でも飲みながら もう少し
天草更紗について お話しませんか?
たまには おごりますよ!
K 四郎先生、私 いま 突然 天草更紗についての
興味が ムラムラと湧き上がってきました!
四 郎 なんか・・ゲンキンだなぁ~!
あっ! スプーンとフォーク描き込むの忘れた~!