2013年1月6日

             『AMAKUSAシーサイド広告社』

          これは それぞれにワケあって 都会から天草にUターンしてきた

          若者たちが力を合わせて 就職難の故郷で起業するために

          奮闘する物語です( フィクションなのに ノンフィクションっぽいッ!)

          彼らとは反対に 天草から都会への進出を夢見る一人の女性も

          彼らと深く関わっていきます・・・ 物語のテーマは 《天草の宝》!!!

          彼らは ふるさと天草の宝を見つけることができるかな?

 

                   第八回 「夢に向かって・・・」 

                                 文と絵&ストーリーテラー☆K(ケイ) 

 

          ランくんのお父さんが遺した天草西海岸に建っている

          こじんまりとしたペンションは 今や オダくんたち五人が

          共同で暮らすシェアハウスへと変貌してしまったようです!

          この先 いったい どうなるんでしょうね???           

 

ハシバ「 えらいごゆっくりなお買い物でしたなあ~~

まあ オナゴはんの買い物ゆうたら 時間がかかるのは

毎度のことですけどな(笑)」

   

ユキコ 「 なんかいろいろと お買い物しちゃって

・・・ あ、ランさんだ!  お帰りなさ~い♪ 」

           

織田「 よく帰ってきたね~~ モリシマくん 」

 

キヨミ「 今晩は ランくんの歓迎パーティーよ! 

《まさき》のチキンの丸焼き 三羽も買っちゃった~♪ 」

 まさきチキン2まさきチキン1まさきチキン3

蘭( チキンの丸焼きって・・・ まさに クリスマス

パーティーそのものじゃん! 僕の歓迎パーティーなんて

どうせ ことのついででしょッ! )

 

ハシバ「 シバタはんが オードブルの盛り合わせを

作らはったそうでっせ~~

冷蔵庫に 生ビールも冷えてますし・・・ あ、そやそや  

ユキコちゃんは ジンジャーエールで辛抱してな~~ 」 

 

ユキコ「 来年の七月には ハタチになるんで

そしたら堂々と みんなとビールで乾杯できますよ~ ♪

私のバースデーにも 今日みたいなパーティーを

してもらえたら うれしいけどな~~ ♪  」

 

蘭( お、おとなしい顔して・・・ けっこう

自分のことは ちゃんと主張するよなあ~~ )

 

キヨミ「 あの~~  オダさん・・・

さっき車の中で ちょっとお話した件ですけど・・・

もっといろいろとアドバイスしていただきたいので

近いうちに お時間いただけますか?  」

 

織田「 ああ 一階の食堂の空きスペースを

利用して キヨミくんのオリジナルブランドの洋服や

小物を展示したり販売するコーナーを設けたい・・・

っていう話だったね~~

キヨミくんは たしか 東京で 服飾関係の仕事をして

いたんだよな 」 

 

キヨミ「 ええ、私 小さい頃からファッションに

とても興味があって 天草の中学を卒業したらすぐに

福岡の服飾専門学校で 三年間勉強したんです

その学校を卒業した後 東京のアパレルメーカーで

パタンナーの見習いのようなことをやってました 」

 

ユキコ「 キヨミさんって 若いのに キャリアを

積んでいるんですね  尊敬しちゃいます~~   

 

キヨミ「 ううん、ほんとは 勉強するのが

苦手だったから 普通高校に進学しないで

自分の好きな道を選んじゃっただけなのよ 」

 

蘭( 自分の好きな道か・・・ 就職に有利だから

とりあえず大学に進学した僕と比べたら ずいぶんと

シッカリしてるよなあ~~

都会で挫折しても また夢を追えるのは 小さい頃から

自分がやってみたいことがあったからだろうな・・・

僕の場合は どうしてもやりたいことって・・・ 何だろう? )

  

織田「 ファッション関係には詳しくないので

アドバイスできるかどうかは わからないけど でも 

話だったら いつでも聞くからね

あ、そういえば・・・ 昨日 シバタくんも ここの食堂を

個人的に使用していいかって 僕に尋ねてたっけ~

たぶん 近々 みんなにも相談するとは思うけど・・・ 」

 

キヨミ「 ええ~~っ!!!

シバタさんも 食堂を使って 何か始めるんですか~!  

これって ダブルブッキングになっちゃうのかな? 」

 

ハシバ「 ・・・ え!?   いったい 何の話ですのん?

ワタシは なんにも聞いとりませんでえ~~

なんや なんや キヨミはんも シバタはんも

オダはんにばっかり 相談しはって・・・

ワタシは みんなの中では最年長でっせ~~

ワタシ そないに頼りになりまへんか~?  

なんや 寂しい話やわ~~ 」

 

キヨミ「 あ、ハシバさん ゴメンなさい~~

でもこれって 本渡からの帰り道 車の窓から西海岸の

夕陽を眺めていたら ふと 思いついたことなんですよ

当分の間は ネット販売だけにしようと考えていたけど

ここで アンテナショップをやってみたいなあ~って・・・

憧れだったアパレルメーカーに就職できたのに

たった四年で 天草へUターンしてきたのは

実は その~~  職場でいろいろとあって・・・ Uターン

というより 逃げ帰ってきたって言葉がピッタリ・・・

あ、スイマセン! これからパーティーだっていうのに 

こんな暗い話しちゃって・・・ 」   

 

織田「 いや、せっかく天草に戻ってきたんだし

キヨミくんがほんとうにやりたいことを 故郷でチャレンジ

してみるのは いいことだと思うよ

シバタくんからは まだ具体的な内容は 聞いていない

んだが キヨミくんも 彼と話し合ってみたらどうかな?

二人で 食堂のスペースを シェアし合うのも 面白い

試みじゃないか? 」

 

ユキコ「 シェア・・・ そうですよねえ~ 

だってここ そもそもシェアハウスですもんね~(笑)    

シバタさんが やりたいのは きっと お料理関係

のことですよ~~

今 食堂を見てきたら 大皿に盛られたオードブルが 

テーブルの上にありました~  とっても美味しそう ♪

高価な食材は使っていないのに 盛り付けのセンスも

味も  一流ホテルのものに負けてませんよ~~ 」

 

織田「 味も・・・? 」

 

ユキコ 「 エヘッ! ちょっとお味見しちゃいました

ちなみに 一流ホテルのオードブルを食べた経験

なんか 無いんですけどね(笑) 」

 

キヨミ「 これから 話が具体化してきたら

ハシバさんにも お願いすることが多くなると

思いますので どうかよろしくお願いします 

  

織田「 そうだな~~  ハシバさんは 

これから保険の外交員として たくさんの人に

接して人脈もできるし そうしたら キヨミくんが

やっていることも あちこちで宣伝してもらえる

んじゃないかな~~

それに 食堂に キヨミくんの作品のコーナーを

設けるんだったら ディスプレイのための棚作り

とか 大工仕事が得意なハシバさんの出番も

多くなると思うし・・・ ハシバさんの本業に支障が

でない程度に 彼女に協力してもらえませんか? 」  

 

ハシバ「 若い人の夢をかなえるお手伝いが

できるんやったら もちろん喜んで 協力しますがな~

お客さんの都合で 仕事に出掛けんといかん場合も

ありますけど 基本的に 土曜・日曜は お休みやし

キヨミはん、販売コーナーのイメージが出来たら

ワタシのほうに 相談しておくれやすな ♪  」

 

蘭( な、なんだ なんだあ~~!?

さっきは あんなにスネちゃってたのに ヤケに

はりきっちゃって・・・ 単純だなあ~~ )

 

ハシバこのシェアハウスで これからいろんな

ことが起こりそうで なんやワクワクしますわな~

そやけど 今 皆さんと こうしているのも 元はといえば

ランくんが 初対面のオダはんに この建物のことを

話したのがキッカケなんやから・・・ 不思議なもん

ですわなあ~~ 」 

 

蘭( なんだか 今考えてみると はたして

それが よかったのか 悪かったのか・・・

ビミョ~・・・・ なんですけど~~ )

 

キヨミ「 私 最初は ちょっとした好奇心で

みんなと一緒に ランくんのお父さんのペンションを

見にきたんだけど・・・ 一目で 気に入っちゃいました 」 

 

ユキコ「 私も~! 部屋の窓から 海を眺めて

いると がぜん創作意欲が沸いちゃうんですよ~~ 」    

 

ハシバ「 創作意欲?  そういえば ユキコちゃんも

何かやりたいことがあるってことでしたなあ~~ 」

 

ユキコ「 ウフッ! ええ・・・ まだヒミツですけど 」

 

ハシバ「 そんな~~ もったいぶらんかて~~

女の子同士 キヨミはんには もう話してるんでっしゃろ 」 

 

キヨミ「 モチロン! ちゃんと聞いてますよ(笑)

実は ユキコちゃんがこれからやる仕事の最初の

クライアントは この私になりそうです ♪ 」 

 

ハシバ「 なんや オナゴはんは ヒミツを持つのが

お好きみたいやなあ~~(笑)」

 

織田「 ところで シバタくんのほうだけど・・・  

彼 ここで 何をやらかそうとしているのかな~~

実に 興味深い・・・ 

 

蘭( なに言ってんだよ~~  それをそのまんま

アンタのほうに質問したいよ~~!

オダさん!  いったい ここで何をするつもりなんですかッ!)

 

               To Be Continued !                          

 

                                             *おことわり*

      地元天草が舞台の物語の性格上 実在の地名 ・施設名などが

      登場しますが これは あくまでフィクションです