実はね・・・ この頃 カメガワくんの私に対する態度が なんだか
オカシイのよ・・・ ん~~ 言葉では 説明しにくいんだけどね
何か言いたげなんだけど・・・ でも 私と目が会うと 彼 あわてて
目をそらして 窓の外を眺めながら 急にお天気の話なんかを
始めちゃうのよ~~ ねっ! いつもの彼らしくないでしょ~~
これまでず~っと私のことは 亡くなった親友の奥さんって立場で
接してくれてたはずなのに ・・・ カメガワくんには悪いけど・・・
そんなことがあって 私も初めて 彼のことを 男盛りの異性だと
意識したのよね~~ なんだかちょっと ヘンな気分・・・
私がカメガワくんに頼っていることが 彼に好意を持っているよう
誤解させているんだったら これからは気をつけなくちゃあね・・・
え? ユキエの思い過ごしだろうって・・・ アナタ そう言ってるの?
ただの思い過ごしじゃないと 思うんだけどな~~
女の感って 鋭いんですからねっ!
な~んて 写真のアナタに 呑気につぶやいてもいられないのよ
アナタが生涯の地に決めたこの天草に 私も このままずっと
住み続けていくんだろうなと思っていたけど・・・ でもね・・・
十二年という時の長さは いろんなことを 変化させていったの
この商店街だって そう・・・ あの頃 アナタには この路地から
商店街のメインロードに お店を進出させたい夢があったけど
でも 商店街の様子も すっかり様変わりしちゃったのよ
大手のスーパーや コンビ二や ドラッグストアが郊外にできて
買い物客の流れが変わってしまったの
商店街を歩けば シャッターが降りたお店が目立つし・・・
アナタがいたら こんな状況でも きっと メインストリートに
新しくお店を出して 商店街の活性化に一役買っていたはず
だけど・・・ アナタというかけがえの無いパートナーを失った
私には そんな気力も能力も無い・・・
それに 長崎の両親も かなり年を取ったことだし・・・
心配かけた分 これからは せいぜい親孝行をしなくちゃね
兄夫婦には子供ができなくて お兄さんもケイコも 本当のところ
私がユウコを連れて実家に戻るのを 望んでいるみたいで・・・
私が天草を離れると カメガワくんとの仲も 夫の親友って間柄
のままで終わってしまうけど ・・・ そのほうが いいのかなあ~?
携帯電話で 天国にいるアナタに 相談できたらいいのにね
でも残念だけど そこは圏外だもんね・・・な~んて!(笑)
真面目な話 アナタに相談事があるのは 私だけじゃないのよ
あの時 まだ五才だったユウコも 今では 高校二年生・・・
進学のこと、将来のこと、きっと アナタに話したいことが
いっぱいあるはずなのよね・・・ 相談相手が母親の私だけだと
やっぱり頼りなく思っているんじゃないかなあ~~
十二年も経てば・・・ いろんなことが変化しますよねえ~~
この物語の舞台の商店街《銀天街》の これから十二年後の
姿って・・・ 全く想像できないけど Kが買い物難民にならない
ためにも ぜひ 商店街は存続してもらいたいなあ~~
十二年後!? Kじたい存続してんのかあ~~???(爆)
さあて 第二十五話完成まで あとちょっと・・・
どうやって 締めくくろうかなあ~???
以下 メイキング中