九州電力では、大口の需要家から毎月の日毎、時刻毎の需要電力を提出してもらっていますし、 大きく変更がある場合は、需要家から事前に連絡があるようになっています。 したがって、これらと毎年の一般需要家などを含めた実績や天気予報などを参考にして、 日々の時刻ごとの需要予測などを作成することができるようになっています。 この需要予測によって、ピーク時の需要電力も予測できます。 九州電力の場合、発表されている数値は、「発電端電力」だそうです。 「送電端電力」=(「発電端電力」ー「発電所所内使用電力」)のことです。 電力会社によっては「送電端電力」で表示しているようですの注意が必要です。 ここからが、大事なところです。 このピーク時において、いずれかの発電機において事故が発生した場合に、瞬時に対応 できるだけの供給力を確保しておかなければなりません。 これが「本日のピーク時予備力」で対応するということになるはずです。 本日のピーク時の予備率は、私の予想ですが、約13%くらいではないでしょうか。 昨日に比べて、かなりゆとりがあるということになりそうです。 どの電力会社も同じですが、中央給電司令所というところから、当日の時刻毎の予測値をもとに、最も経済的で、事故時にも対応しやすく最適な各発電所毎の負荷配分を指示します。 したがって、全部の発電所を常に起動しているのではなく、数日間の負荷予測などによって、 起動・停止や負荷変動などを指示しているということです。 これによって「本日のピーク供給力」というのは変わるということです。 どこかの発電所に万一事故が発生し、止まった場合でも 「供給力」>「全需要」 でなければ、 運転中の発電機の回転数が低下してゆき、ここですぐに強制的にでも「負荷遮断」をしなければ、 電圧も低下して、発電機端の電圧は急速に低下して停止してしまわざるを得なくなります。 ブラックアウトです。全停電です。 このようなことには、絶対にしないようにするには、適正な「予備力」「予備率」を確保しておく ということは、とても大事なことです。 年間でのピーク時需要電力に対して、全供給力で8~10%の予備率がほしいというのは、 このような理屈にほぼなっていると思ってください。 |