Subaru BRZ-R(6MT)

BRZ01

 

多くのエンスーが求めていた「日本のスポーツカー」がようやく復活しMediaを賑わせている。それがこのスバルBRZとトヨタ86という兄弟車。外観は近くで見るほどにトヨタ2000GTの意匠とオーバーラップするようデザインされているように思う。試乗車は中間グレードの「R」。

 

エンジンはスバル伝統の水平対向4気筒2000ccの自然吸気式200馬力。3000rpmから上ではっきりとトルクの盛り上がりが変化し演出の一つとなっていて、これより上の回転域はピークパワー領域こそ今回は試してないが、ほぼ全域においてコントローラブルかつ車体がスッと前に出ていく軽快さが味わえる。車重が1200Kg台前半と軽量なのが効いてるようだ。試乗車は6MTでシフト・リンケージの剛性も不足なく操作性は及第点。エンジンの吹きあがりや音のチューニングなどは現代的な整合感のあるもの。またこれだけ車体が軽いのにシャシの剛性感が高いと感じるのは一つにはやはり水平対向エンジンによる低重心化のなせるところなのか?

 

ハンドリングだが電動パワーステアリングとしては高次元なものだという某の評価に違わず癖のない反応を示し、余計な気を遣ってステアする必要はない。今回のチョイ乗り的試乗からでも思うに、これならスポーティカーでなくスポーツカーとして認識されると思われる。

 

スポーツカーとして大事な「味」という点で評価するには試乗が短時間過ぎるが、やはり感じるのは工業製品として新しいものほど雑味が抜けてスッキリしたものになるのが常であり、BRZもそれに準じる。

しかし哲学「なき」ものはやがて焦点がボヤけてゆき、逆に「ある」ものはより明確な目標にフォーカスされてゆくのは言うまでもない。惜しむらくは今の日本にはBRZ/86と同様の主旨のライバルが存在せず、比較対象がないためにその評価が難しい。近く新型BMW320iの試乗も考えているので、カテゴリーは違えど同じ2リッター・クラスで「ハンドリング」を重視したニューモデルとして一つの比較対象としてみたいと思う。

 

以上は小生の個人的インプレですが、皆さんも是非試乗して感想を聞かせて下さい。

 

さて、STI仕様はどう出て来るのだろう?気になるね。日本のスポーツカー文化再燃を祈念します。

 

 

試乗車提供:スバル自動車天草店

 

 

 

 

2012年07月02日更新