今月の演目は午前の部、「初帆上成駒宝船・ほあげていおうたからぶね」「女暫・おんなしばらく」「お染久松、浮塒鷗・おそめひさまつうきねのともどり」「極付幡随長兵衛・きわめつきばんずいちょうべい」でした。宝船は橋・福・歌之助三人の前途を祝って宝船が船出をする様子を踊りました。幡随長兵衛では新芝翫の長兵衛が貫録があって、良かったです。イヤホンガイドによると、生きて帰らぬ事を覚悟して、女房お時(雀右衛門)の用意した正装に着替える時、袴を右足から入れて死の覚悟を表わすのだそうです。天草三曲会の尺八の先生達はどうしていらっしゃるかしら?午後の部では、賑々しく襲名披露の口上(こうじょう)のご挨拶がありますが、来月の顔見世で口上を観る事にして、帰途日本橋馬喰町まで足を延ばして買い物を済ませました。夕刻、暗くなるのもめっきり早くなって、駆け足で3軒の問屋さんを回って帰途に着きました。

八代目中村芝翫
2016年10月25日更新