朝早く、窓越しに皐月の生け垣に羽化したばかりの蝉の赤ちゃんを見つけました。体はすべて殻から抜け出していましたが、羽もまだ白く薄青く静脈も透けて見えます、体のわりに目玉が大きくて真っ黒です。カメラを持って近づいても、動きません。猫が見つけないかしら、と心配しましたがいつの間にか殻を残していなくなりました。無事に飛び立ったのでしょう、安心しました。短い命なのでしょうが元気に鳴いて欲しいですね![空蝉うつせみ」、儚い事の例えによく使われますが、この世に生きている人間や現世、夏の季語でもあります。「源氏物語」で光源氏の求愛に対して薄衣一枚を残して去っていった女性や、能、映画、小説、歌にも題材としてあるそうです。


蝉の脱皮
2016年08月02日更新