先週5月5日は「子供の日」でサンルームではお祝いのイベントがありましたので、絵手紙は第二週の今日になりました。今日は男性の方が来て下さったのですが、ご自分では描けない、と云うので後藤和子さんが赤いカーネーションの絵に「お父さんにも、いつも有難う」と描いた絵手紙をフレームにいれました。ボランティアの方が淹れてくれるコーヒーとお菓子を前にして、岩崎せつ子さんと中村求仁子さんのお話を興味深く聞いていました。今、東京上野の山の「東京都美術館」で開催されている「伊藤若冲・生誕300年記念展」の事です。「チケットを買うのに行列、入り口でも入場制限がかかって、長い時間待たされて、会場でも沢山の人でゆっくり見ることが出来ないそうですが、その作品の素晴らしさは、とても言葉では言い表すことは出来ない!兎に角圧倒される」としきりに感激の様子です。若冲は京都の青物問屋の長男にうまれ、生活は極めて裕福でしたが、家督を弟に譲り画業に専念します。仏の教えを尊び、その一方で描くことを楽しんで85歳で没するまで作品を描き続けました。身近に存在する画題をじっくり観察し、精緻でユーモラスな生命力溢れた表現はいつの時代でも多くの人を惹きつけています。お土産に頂いた一筆箋にも、動物や植物の絵、三十幅が印刷されていて楽しめます。
「東京都美術館」のすぐ前には「国立博物館」がありますが、こちらでは日本近代絵画の巨匠「黒田清輝」生誕150年特別展が行われていたそうです。
患者さんがお部屋にお帰りになった後、いろいろな話からボランティアの先輩、川田 薫さんから患者さんに接する時の注意点などお話を聞かせて貰いました。朝から一点の雲もない快晴の一日、今日で今月の絵手紙は終了しました。

伊藤若冲ー1伊藤若冲-2


2016年05月12日更新