五月の歌舞伎座は、2日初日「團菊祭五月大歌舞伎」です。今年で80年を迎えた團菊祭です。團、は九世市川團十郎、菊は五世尾上菊五郎のことです。このお二人が江戸から明治に移行する時代の転換期に活躍し、劇界に訪れた変革の波の中、互いに異なる芸風で切磋琢磨し、古典を今に伝えるとともに新しい歌舞伎を創造する偉大な功績を残し、このお二人の名優を顕彰するのが團菊祭です。今月は何と言っても菊五郎の孫、菊之助の長男の『寺嶋和史・かずふみ』ちゃんの初お目見得です。(本名のままの初舞台を初お目見得、芸名が付いて初めての舞台が初舞台というのだそうです。)和史ちゃんにとって、五世菊五郎は曾・曾・曾祖夫になります。2歳6カ月、初日に菊之助に手を取られて花道を歩いての登場でしたが、途中で転んでしまったので今日は抱っこされて登場、「勢獅子音羽花籠・きおいじしおとわのはなかご」お宮参りをした神田明神さまの境内を背景に、夜の部のご挨拶も父方の祖父・尾上菊五郎、母方の祖父・中村吉右衛門、お二人の人間国宝に囲まれ幹部俳優の皆さんが鳶頭や鳶の者、芸者や茶屋女房、世話人に扮して門出を祝う華やかな舞台です。、菊之助に「和史、皆さんにご挨拶は?」と言われても眠くて目をこすっていて爆笑です。短い時間でしたが最後は客席に小さな手を振って可愛かったです。着物を着るのが大好きだそうですが、何事も小さい時から仕込まれて長い時間を掛けて努力をしなければならない、と痛感します。

團菊祭五月大歌舞伎-4
2016年05月06日更新