つくば市在住の島崎昌美先生から毎月先生が表紙に絵手紙を描かれる「月刊 てあて」が郵送されて毎月楽しみにしています。今月は81号、在宅介護中の方々の支援に携わっています。「今月の言葉」を熊本震災で被害にあわれた沢山の人に贈りたいと思います。
 
「てあて」の表紙に鯉幟を揚げたくて 村から村へ モデルを探して歩いた日 熊本の益城町で 大地が裂けた
あくる日 テレビで見る惨状に絶句ー 人間には抗えぬ自然の猛威だというなら この責任は神にあると叫びたくなる
悪いクセだが 無力感からの狼狽である 止まぬ余震に 不安つのる日々 庭の片隅に「忍冬・にんどう」の花が咲き始めた  思えば季節に花があるように 人の一生も冬を忍んでこその春だが あまりに苛酷すぎれば 花も枯れよう
夏まじかで 忍冬の心ふるえる被災地は 不運とか不幸とかの感覚では語れまい 崩壊と喪失のただ中で 立ちつくす人々に それでも”がんばって下さい”--と 頑張ってくださいとしか言えないことを どうか許して下さい。

島崎昌美先生
2016年05月06日更新