昨日の横浜能楽堂での、藤原道山さんの尺八がとても良かった、と終わった後の話題になりました。尺八の音色は天草三曲会でも馴染み深いものですが、天草には、日本尺八連盟熊本支部長の役職を務められる平田佳山先生を始め先生方が沢山居らます。メンバーのお一人の松坂東山先生のお母様がお亡くなりになったお通夜のお席で、先生が演奏なさった「手向け」という曲があります。友人がその時この演奏を聴いて感激した時のことを話してくれましたので、先生にお願いして頂いたCDです。この機会に今日のお寺の絵手紙の集まりに持って行って皆さんに聴いていただきました。私達は普段尺八の演奏を聴く機会は全くと言っていいくらいありません。閑かにゆったりと始まる澄み切ったメロディー、六分足らずの間、私達はただ静かに耳を傾けました。それぞれの思いの中に先だった人達の面影が浮かび、それぞれの手向けの言葉があったに違いありません。しみじみとした旅立つ人に手向けるいい曲です、素晴らしい演奏です。

今日の皆さんにも聴いていただけて本当に良かったと思いました。私は家で、又機会があったら沢山の人達に聴いて貰いたいと思っています。


尺八演奏「手向け」




2015年09月01日更新