先日に引き続き今日は第一部を観ました。これで6月の興行の全てを観ることが出来幸せです。

 

先ずは「浮世柄比翼稲妻・うきよづかひよくのいなづま」から「鞘当・さやあて」です。黒地に雲に稲妻模様の衣裳の橋之助と、勘九郎の色鮮やかな浅黄地に雨に濡れ燕模様の衣裳、二人ともに深編み笠ですれ違いに刀の小尻がぶつかった事から争いになるお芝居で、とても綺麗です。二番目は「六歌仙容彩・喜撰、ろっかせんすがたのいろどり・きせん」です。坂東流の家元でもある三津五郎さんの喜撰法師が所化を相手にコミカルな踊りで楽しませてくれます。最後は、私の今日のお目当て、近松門左衛門作「平家女護島・俊寛、へいけにょごがしま・しゅんかん」です。平家打倒の首謀者として鬼界ヶ島に配流となり、三年後仲間の恩赦を助け、自分一人島に残る覚悟を決めた俊寛を演じる中村吉右衛門が素晴らしいです。仲間を船に乗せ、遠ざかる船を見えなくなるまで弱弱しく手を振る最後は胸が熱くなります。良かったです。又もう一つ、私の席の近くに盲導犬を連れた男性がいました。大きな綺麗なゴールデンリトリバーが開演中も大人しくご主人の前にお座りして、鳴き声一つたてないのです。ご主人も時折背中を撫でてあげたりして可愛がっていました。一寸、感動的でした。テレビの録画があって大きなカメラが何台もあちこちに設置され、何時も何気なく観ている中継も大変なんだな~と感じました。沢山の経験をし、有難い一日でした。

幕間に知り合いからお弁当の差し入れがあって美味しくご馳走になりました。いろいろと有難うございました。

 

歌舞伎座柿葺落6月興行第1部-1

 

2013年06月20日更新