11月の歌舞伎座は「吉例顔見世大歌舞伎」です。夜の部の「仮名手本忠臣蔵」の五段目、六段目がかかりましたので観に行きました。「仮名手本忠臣蔵」「義経千本桜」「菅原伝授手習鑑」は三大名作として有名ですが、「勧進帳」や「助六由縁江戸桜」「黒塚」「熊谷陣屋」等、好きな演目がかかると行きたくなります。今日の5・6段目は仁左衛門、孝太郎、染五郎の勘平、おかる、定九郎でした。次の「恋飛脚大和往来・新口村(こいびきゃくやまとおうらい・にのくちむら)、藤十郎の忠兵衛、扇雀の傾城梅川でした、雪降る中の道行きが、客席まで和紙の雪吹雪がハラハラと舞い落ちて幻想的な舞台に酔いました。親子の体格が二まわり程も違って、梅川の方が格段に大きいので一寸違和感を感じました。藤十郎は父親の二代目鴈治郎と長年おかるを演じましたから、84歳の藤十郎のおかるを観たかったと思います。最後の「大石最後の一日」は真山青果作の演目です。切腹のお沙汰が下ったその日の内蔵助の動静が語られました。丁度、池波正太郎の「おれの足音・大石内蔵助」を読み始めたのと重なりました。(文化の日)着飾った客席が賑やかでした。

吉例顔見世大歌舞伎-11月
2017年11月05日更新