厳しい寒さは変りません。風花がチラチラと舞い降りたり、時には激しい牡丹雪となって幻想的な風景を作りだします。陽が射すとキラキラ輝きます。そんな朝、自然に「すべて世は 事もなし」とイギリスの宗教詩人・ブラウニングの「春の朝」の一節が浮かんできました。
「時は春 日は朝 朝は七時 片岡に露みちて あげひばり 名乗りいで かたつむり 枝にはい 
 神、空にしろしめす すべて世は 事もなし」長い詩の一部ですが、「赤毛のアン」でアンが最後に言う台詞にもなっています。平和で満ち足りた世界を受けて、「この世のことは 全て神の摂理のもとにあり 神のお導きのままに」と云うような一種の理想郷を歌った詞だそうです。天草で寒さの中、毎日心安らいで穏やかな日々を送っている身にとって、実感します。現実の世は様々な事件が絶えずにいますが、日々の平穏を願わずにはいられません。

ブラウニングの「春の朝(あした)」
2018年02月07日更新