満月の夜には、ひとりで山にのぼり、月を眺めながら湧き出る想いを、尺八で奏でるのが、若い時分からのならわしであった。澄んだ空気の中で、神々しく輝く月の光を浴びながら、過ぎし日の様々な哀愁を尺八の音色にのせることは、心を清め、新たな勇気を得るひと時であった。この月光弄笛は、作曲者である福田蘭堂が即興の一瞬を楽譜として書き留めていたものです。初めてのピアノの伴奏で満月の夜を尺八が語ります。尺八・平田佳山、ピアノ・江良みどりでお送り致します。


2019年12月04日更新