東京都立白鷗高校は、上野の家から歩いて15分くらい。旧制東京府立第一女子高等学校でした。先輩には曽野綾子さん、石垣綾子さん、羽仁もと子さん、三木睦子さん、沢村貞子さん、池田理代子さん、奈良岡朋子さん、錚々たる先輩がいます。昭和25年入学、近久勝子さん、佐藤美都子さん、木下富子さん、鳥井やえさん、塚本洋子さん、そして私の6人が仲良くなりました。鳥井さんは卒業後、すぐに音信不通になり、勝子さんはお兄さんの友達と結婚、佐藤さんは第一勧業銀行に就職、木下さん、塚本さんと私は、大学はそれぞれ違っていましたが、薬学部に入学薬剤師になりました。塚本さんは、製薬会社(すずけん)に入りプロパーとして長年勤務、木下さんは、慶應義塾付属病院の臨床検査技師として定年まで勤務、私は卒業してすぐに大学で知り合った主人と結婚、浅草の両親と同居しました。今では、近久さんと佐藤さんが亡くなり、木下さんが施設に入所、塚本さんと私が何とか生きながらえています。思えば、70年の歳月が流れています。同期の男子生徒のお二人、鈴木新太郎さんと乙幡健二さんとは新宿の三井クラブでの会食を楽しみにしています。亀戸天神の近くにあった近久さんの家にも遊びに行ったり、木下さんのお母さんが料亭の仲居さんをしていて、歌舞伎に誘っていただいたのがきっかけで、歌舞伎のファンになりました、(海老様)と言われた先々代の団十郎の奇麗で華やかな舞台のあれこれ、懐かしさ一杯!!主人もいなくなって久しく、「あれも夢 これも幻花蔭の うつつの吾は いかにとやせん」の心境です。

如何にとやせん
2020年07月03日更新