台風16号が近づいていますが、牛深総合センター文化会館ホールで山本周五郎の名作「花蕾」の公演がありました。山本陽子、藤田朋子、江原真二郎、芦川よしみさんたちの出演で、貧しい境遇で育ったお民が周囲の人々との交流によって成長していく姿を描いた作品で、山本周五郎の、優しさ、思いやり、そして心を見つめ描き続けた時代小説の面目躍如たるものです。日頃から、山本周五郎の世界に浸り一作一作感銘を受けていますが、今回も  ・・・・ごらんなさい、この梅には、又蕾がふくらみかけています。去年の花の散ったことは忘れたように、どの枝にも初めて花を咲かせるような新しさで、生き生きと蕾を膨らませているではありませんか・・・・・   という最後の梶井はま(山本陽子)の台詞に、かく生きるべき!との思いを強くしました。車に同乗させて戴いたり、チケットを忘れてご迷惑をおかけしたり申し訳ないことでした、いろいろと有難うございました。牛深の海彩館のお食事、歩道の魚を模した敷石、楽しい一日でした。

 

山本周五郎「初蕾」公演・in牛深-2

 

2012年09月17日更新