今日も冷たい日です。風は収まって対岸の普賢岳が手に取るようにくっきりと見えます。
あの日、あの時、主人は平成9年1月31日、18時26分、私の腕の中で静かに旅立ちました。呉服屋の姉が用意してくれた白の羽織袴を届けてくれ、患った期間も僅か二ケ月で、痩せもせず綺麗な顔でした。井田病院の宮森先生や看護師さん達に見送られて外に出た時、雨がぱらぱらと降ってきました。入院して僅か5日目、私は只茫然とするばかり、何よりも主人の弟、茂雄ちゃんに知らせました。哀しみは時間の経過とともに深みを増してきます。それから約半年の間、何もする気が起きずぼんやりとしていました。このままではいけない、と感じつつも時は流れ友人と熱海のマンションに滞在した時、駅前道りの荒物屋さんの軒先に籠が吊るされているのを見て、面白い形をしているので一貫張りにしてみよう、と買い求め和紙を張って絵を描いて、柿渋を塗って完成させました。それが立ち直りのきっかけとなりました。
あれから、22年、夢のような長い月日が経ちました。再会を信じていますので、死を恐れる事はありません、その日まで楽しく悔いなく生かされて、お傍に参ります!待っていて下さい!

姉の20年忌-1
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