有明地区公民館では、社会教養講座「イノシシ等 有害鳥獣対策における
正しい電気柵設置・維持管理」を開催しました。

有明町はとくにイノシシの捕獲頭数が多く、9月には天草でいちばん多かったということです。

 

■静岡県の死亡事故について

 電柱のコンセントから直接つないでいた。

 電気が流れる時間が死亡事故につながる。安全に使用することが大切。

 

■周囲の環境が大切

 電柵の周りが草だらけだとイノシシが入りやすい。見通しをよくしておくこと。

 

■電気柵の効果

 金網・ネット・トタン等、さまざまな対策方法があるが、電柵は、イノシシに痛みを与えることができる。危険だと思わせることが重要である。

 

■イノシシの習性

 ・頭がよく、学習能力がある。

 ・警戒心が強く、臆病であるが、一度慣れてしまえば大胆。

 ・体はごわごわの体毛に覆われていて、電気が通らない。鼻しか電気が効かない。

 

 

■効果的な電線の張り方

 ・下の線の高さが大事。イノシシの目線の位置、2040cmの間に設置し、鼻に電柵を触れさせることが重要。

 ・線を張っている間は電気を流しっぱなしにしておくこと。24時間

 ・潜り込んで入ろうとするので、上下の線の間隔をあけすぎない。

 ・電線は、まっすぐに張った方がよい。(自然界に横のまっすぐのラインは存在しないので、イノシシの警戒心を煽ることができる)。また、侵入された場合、経路が分かる。

 ・アスファルトは電気を通しにくく、効果が半分になってしまうので、電柵の設置は、イノシシの足の位置を考える。

 ・斜面沿いはあまり効果がない。できれば平坦なところに。

 

 ⇒高さ・設置場所・周辺の環境が重要!

 

■アース線の張り方

 ・まっすぐに、支柱は地面に垂直に・深く

 ・間隔をあけて、地面の状態の良いところを探す。

 ・通年使用するのであれば、地面に埋設してしまうと、草刈りで切ってしまう心配もない。

 

■機械の設置について

 ・雨は問題ないが、水がたまると、故障の原因となる。地面から離しておくこと。

 ・できれば電柵の線の内側で。

  ・ソーラーと電池式では値段が倍違う。

   ※ソーラー:高いが、電池交換の必要なし。バッテリーの寿命は4~5年。しまっておくとバッテリーがあがってしまう。一年中電気柵を設置する場合には有効。

   ※電池式:電池の寿命約40日ごとに交換の必要があるが、値段が安く上がる。管理できるのであれば、電池式がおすすめ。

  

 

 電気柵を販売する業者の方から、イノシシの習性と、効果的な電線の張り方について説明がありました。電気柵を張っていても、被害を受ける畑もあることから、効果的に使用しないと、まったく用をなさないこともあるようです。 参加者からは質問も多く出たりと、熱心な様子で講師の話を聞いていました。


有明 社会教養講座

2016年01月12日更新