今回はIPネットワーク(IPv4)に関する話です。
一般の家庭でもLANが普及してPCや他のネットワーク機器同士を
つないだりしている所が増えました。(増えましたよね?そういう事にしておいてください)
では、IPアドレスの設定を変更したという記憶がある人はどれくらいいるのでしょうか?
多くの場合、家庭でネットに接続するとルーター機能がついたネットワーク機器が
業者からレンタルされると思います。
通常そのルーターとLANケーブルを繋ぐと、特に何も設定しなくても
ネットワークに繋がります。(インターネットへの接続はプロバイダ等の設定が必要)
これはDHCPという機能でDHCPサーバーからIPアドレスが自動で割り当てられています。
DHCPサーバーなんて設置した記憶はないですよね?
実はDHCPサーバーの機能をルーターが持っているため特に設定しなくても
ネットワークへ接続が出来るというわけです。便利ですね。
ただ、会社等で端末(PC)の管理をきちんとやりたい場合とかは
毎回自動的にIPアドレスが割り当てられてIPアドレスが変わってしまうと
管理しにくかったりします。
その場合はIPアドレスを自動ではなく手動で固定的に決めるわけです。
こんな設定画面見たことありませんか?
IPアドレスがDHCPにより自動で取得される場合は「IPアドレスを自動的に取得する」の方に
チェックが入っています。
DNSサーバーに関してはまた別の機会にでも書きますw
タイトルにあるとおり、IPアドレスとサブネットマスクとデフォルトゲートウェイについて書きます。
IPアドレスについてですが、これは知っている人も多いと思いますので簡単に書きますw
IPアドレスは、IPネットワーク上でのアドレス(住所)で、そのネットワーク上で、
どのコンピュータかを特定するために使用します。
例えば、192.168.1.5と設定されていたら、そのコンピュータのIPアドレスは192.168.1.5となます。
IPネットワーク上で通信を行う時、このIPアドレスを使って通信相手を特定し、通信が行われます。
次にサブネットマスクです。(省略しすぎ!??)
サブネットマスクとは、ネットワークアドレス部とホストアドレス部を区切るための
目印みたいなものです。
ホストアドレスとはそのコンピュータを指す部分、
ネットワークアドレスとはそのコンピュータが属しているネットワークを指す部分です。
つまり、IPアドレスはネットワークアドレス部とホストアドレス部に分かれていて、
「このネットワークの中のこのコンピュータ!」と表しています。
(IPアドレスの説明に書けばよかったかな?)
2進数の話が出てきますので2進数について知らない人は
わかりにくいビットとバイトの記事を先に見た方がいいかもしれないです。
では、まずこの例で255.255.255.0を見てみます。
IPアドレスと同じように32ビットの値が1オクテットずつ4つに区切られています。
1オクテット=8ビットです。
この値を2進数に変換してみます。
255は2進数では11111111なので、2進数で表すとこうです。
11111111.11111111.11111111.00000000
同じく今度は上の例で出したIPアドレス192.168.1.5を2進数で表してみます。
11000000.10101000.00000001.00000101
ちょっと上下に並べてみます。
11111111.11111111.11111111.00000000 サブネットマスク(255.255.255.0)
11000000.10101000.00000001.00000101 IPアドレス(192.168.1.5)
おわかりいただけただろうか?w
サブネットマスクの1の部分がありますね?
このサブネットマスクの1に重なったIPアドレスの部分を取り出してみます。
11000000.10101000.00000001 = 192.168.1
はい、取り出しました。
このサブネットマスクの1が重なった部分がネットワークアドレス部になります。
では、サブネットマスクの0と重なった部分
00000101 = 5
この部分がホストアドレス部です。
サブネットマスクとはこのようにネットワークアドレス部とホストアドレス部の
目印となっているわけです。
これを一目でわかるようにしたのが、CIDR(サイダー)という表記方法で、
このように表します→ 192.168.1.5/24
この/24はどういう意味かというと、サブネットマスク部分は24ビットですよという事を表します。
11111111.11111111.11111111.00000000 ← 1の数が24個あるので24です。
例えば、サブネットマスクが
11111111.11111111.11111111.11110000 (255.255.255.240)だった場合は
192.168.1.5/28という表記になります。
また、ネットワークアドレス部だけを指す場合、192.168.1.0/24のように、
ホストアドレス部を0で記述します。
ちなみにホストアドレス部ではすべてのビットが0またはすべてのビットが1の値は使えません。
この例でいくと192.168.1.255や192.168.1.0等です。
ホストアドレス部の全てのビットが0の場合はネットワークアドレス、
ホストアドレス部の全てのビットが1の場合はブロードキャストアドレスとして
予約されているためです。
サブネットマスクは途中が0でまた後から1になる事はありません。
例にあげると11111111.11110000.11111111.00000000
みたいなものはサブネットマスクとしては使えません。
さて、続いてデフォルトゲートウェイです。
デフォルトゲートウェイはデフォルトルートと言ったりもしますが、
簡単に言ってしまうとルーターです。
まずIP通信を行う場合、通信相手のIPアドレスを指定しなければなりません。
通信相手が同一のネットワークにいる場合(上の例でいくと192.168.1.0/24のネットワーク)は、
デフォルトゲートウェイとの通信は行われません。
では、通信相手のIPアドレスが192.168.2.1だったらどうでしょうか?
この場合、通信相手のネットワークアドレスが異なっているため宛先がわかりません。
じゃあどうしましょうか?
「わからないのでとりあえずデフォルトゲートウェイに飛ばしてしまえ!」
となります。
?
実は異なったネットワークアドレスへの通信を行う場合、同一ネットワークには
そのIPアドレスは存在しないので通信できません。
なのでその場合は別のネットワークへの経路を記しているデフォルトゲートウェイ(ルーター)へ
「このIPアドレスと通信したいんだけど」とお願いします。
するとルーターは経路情報(ルーティングテーブル)からそのネットワークへの経路を探して
「そのネットワークはこっち!」と、通信のルート案内をしてくれるのです。
ネットワークのルートを決めるものなのでルーターと呼ばれています。
このようにデフォルトゲートウェイは別のIPネットワークとの接点にある機器を指します。
基本的にルーターである事が多いため上の説明でルーターと書きました。
いかがでしょう?
色んな所を端折ったつもりですが、結構ダラダラとなってしまいました。
ネットワークは色々と奥が深いのですが今回はこの辺で・・・