近年はNAS(ネットワーク接続のハードディスク)が結構普及していて

事業所だけでなく一般家庭なんかでも導入している所もあると思います。

え?してないですか?まぁ細かいことはいいんですw

 

そのNASですが、製品なんかの説明見ると

ミラーリング(RAID1)でデータ保護!

みたいな事が書いてあったりします。 

最近はNASだけでなく、USB接続のディスクもRAID対応のものが結構ありますね。

 

たしかに間違いではないんですけど、これは誤解を招きそうな表現だと思うのです。

 

そもそもRAIDとは何かというと、複数のディスクを

ひとつのディスクとして使う仕組みで、速度や故障耐性の向上を目的としています。

また、RAIDのレベルも色々あり、RAID0、RAID1、RAID5、RAID6、RAID01、RAID10

と、様々です。

最近はRAID6とかも結構使われています。

RAID2~4はほとんど使われていません。

 

RAIDはレベルが高いほど優れているとかではなく、

用途によってどのRAIDを使うかを選定します。

 

ちなみにここで取り上げてるRAID1について説明します。

 

RAID1はミラーリングとも言われ、ディスクは最低2台使用します。

2台以上のディスクに全く同じ内容のデータを書き込む事により

ディスクが故障しても残りのディスクに同一内容のデータが

残っているため、そのまま読み書きが可能です。

ディスクの台数が増えるとそれだけ信頼性も上がりますが、

ディスクの利用効率は下がります。(2台構成でも3台構成でも使える容量は1台分!)

 

で、タイトルにもあるRAID1でデータの保護!ですが、

ミラーリング(RAID1)では2台のディスクに同一の内容を書き込むから

ディスクが片方壊れても、もう片方のディスクが生きていれば、

同じ内容のデータがあるため、データの取り出しが可能で消失はしません。

 

なるほど、確かに保護になりそうですね。

でもこれではバックアップいらないじゃん?と誤解をしてしまいます。

 

そもそもRAIDはデータの保護を主目的としているのではなく

故障耐性や速度の向上が主目的なわけです。

故障耐性とは、その名のとおり、故障に対する耐性ですw

 

ディスクに障害が発生しても残りのディスクでシステムを停止しないで使い続けられる、

その間に壊れたディスクを交換すれば修理のためにシステムを全て止める必要が無い!

つまり、いつでもどこでもシステムが使える状態を保つための耐性です。

こういうのを可用性(アベイラビリティ)と言います。

 

バックアップは万が一に備えてデータを別の記録媒体にコピーしておきますよね?

ディスクが壊れたり、謝って消してしまった場合はバックアップから戻せば戻ります。

 

RAID1の場合、ディスクの故障でデータが失われるのをそれなりに防ぐ事ができますが

誤って消した場合はどうでしょう?

もう片方のディスクも同一の内容になるため、「消した」事まで同一になり、

データが消えてしまいます。

バックアップは基本的に別の記録媒体に記録するため、こういった事象にも対応可能です。

 

ミラーリングとバックアップはそもそも別物なのです。

 

製品の説明をよく読むとバックアップは別に取っておく事をお勧めしますとか書いてあったりしますw

いや、そこは強調して書きましょうよw

 

また、RAIDはディスクの整合性が保たれていないと意味がありません。

片方のディスクが壊れたのでもう片方からデータを読み出そうとしたら

エラーが出て読み出せなかった!という場合もあります。

ディスクはデータを読み出す時、不良ブロックがあればその領域を使えないようにし、

読み出し可能だったらそこのデータを別の正常なブロックへ移します。

 

つまり、読込は片方のディスクだけ使ってて、もう片方 は書き込みのみしか行っていなかった場合

いざその領域を読み出そうとしたら不良ブロックになってて読み出せなかった!

という事もありえます。

常に読み出しを行っていれば不良ブロックがまだ読める状態の時にそこのデータを別のブロックへ

移せてたかもしれません。 

なのでRAIDをあまり過信するのは危険なです。

 

RAID機能搭載の機器にはRAIDメンテナンス機能なるものがついているものもあります。

なのでたまにはメンテナンスを走らせてみるのがよいかもしれません。

頻繁にやる必要はないですが、最低でも半年に1回はやったほうがよいかもしれないですね。 

 

ディスクが壊れたら新しいディスクと交換するまで使えなくなるのが困る!

という場合にはRAID1やRAID5は目的に合ってます。

片方のディスクがまだ生きている間に壊れた方のディスクを交換すれば良いのです。

新しいディスクに交換したら多くの場合は自動的にRAIDの再構築(リビルド)が

行われ、しばらく経つと復元が完了します。

 

ディスクが壊れても買い替えまでガマンできるんであれば、

あえてRAIDの導入を考える必要はないでしょうw

 

まぁ、ミラーリングでデータ消失のリスクが減るのは事実ですけどね。

 

ハードディスクは消耗品なのでいつか必ず壊れます。

それがいつかはわかりませんw

 

壊れたディスクからデータの取り出しを専門業者に委託すると

物凄い金額をふっかけられる事が多いので、

重要なものは必ず他のの記録媒体へバックアップしておきましょうw

 

ついでに書きます。

CD-RやDVD-R(BD-Rもかな?)も過信は禁物です!

なぜなら、時間が経つと色素劣化などで読めなくなる可能性があるからです。

なので最低でも5年以内に別媒体にコピーしなおすようにしましょう。

 

データの保管も手がかかってめんどいですね・・・

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