七十二候だより いのちの暦 [第78回]
第十候 春分 初候
雀始巣 すずめはじめてすくう
第十一候 春分 次候
桜始開 さくらはじめてひらく
春のお彼岸が過ぎて
桜の花が開き始めました。
二十四節気の四節気が、春分。
秋分は、十六節気。
昼と夜の時間がほぼ同じ日ですね。
そして、
これから、どんどん昼の時間が長くなって
1年のなかで一番、昼が長くなるのが、夏至。
一番短いのが、冬至(一陽来復)。
両腕を横に伸ばして、片ほうが春分、
もう片ほうが秋分。
頭のてっぺんが夏至、足もとが冬至。
この四つの軸で分けられたところを
それぞれ六分割したのが、二十四節気、
それをさらに三分割したのが、七十二候。
こうして、
この体ごと一年は巡るのだから、
暑さ寒さ、日差しや風の向き・強さ、湿気に気を配り、
つつがなく暮らしなさい、命をはぐくみなさい、と
教えているのが、暦です。
さあ、そうして日差しが伸びるのに合わせて
桜の花が開き始めます。
東京の私の家のまわり、通勤途中でも、
お彼岸前後になると、ひと枝、ふた枝、
順番に花を付け始めました。
一年に一度の花の時期。
と桜を愛でますが、たいがいのものが
一年に一度の旬を迎えます。
このあとの蕨やぜんまい、筍。
菖蒲の花も藤の花も。
桜は、その象徴なのです。
この体の細胞にも、一年に一度の旬が
あるのかどうか。
桜とともに始まる活動の時期が、体のなかから、
よい巡りになりますようにと思います。
「毎日が発見」の付録
<新・鍛脳ドリル>のなかで
“漢字”にまつわる問題を出してくださっている
お馴染みの、志田唯史さんから
こんな写メールが届きました。
「近くの池にやってきた翡翠」と書いてあります。
きれいな姿。しかも「ひすい」という名。
ぴったりねえと声を出すと、
隣の席から「かわせみ、ですよ」。
あら、イメージがまるで違う……。
みなさまにも、美しい翡翠の姿を、春の贈り物に。
片寄斗史子
お問い合わせは
「天草を結ぶ会(あまゆい)」
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毎日が発見