当館は平成22年7月1日にリニューアルして新たにスタートをしたところでございますが、改めて開館からの沿革をご紹介いたします。

 

 天草にとって待望だった宇土半島との架橋(現在の天草五橋)-陸路による通行-が現実化し、観光ブームの到来を見据え観光客誘致と交流人口増加を目指す中で、天草キリシタン史と関連遺物を天草の魅力・観光資源の一つとして活用するために、天草のキリシタン遺物を収集・保存し、展示公開する施設として昭和41年8月1日に本渡市立天草切支丹館が開館しました。

 

 その後、いわゆる「平成の大合併」により本渡市を含む天草2市8町の自治体が合併して平成18年3月27日天草市が誕生。同時に、天草市立天草切支丹館となりました。

 

 一方、平成17年度より施設の老朽化、利便性の向上(バリアフリーの推進)、展示の充実を目的として改築事業を計画・実施。計画は旧館の場所にそのまま改築することとなり、工事のため平成18年12月より本渡歴史民俗資料館内に一時移転、平成22年5月31日まで同館の1階を利用して開館していました。

 

 平成22年度に改築工事も終わり、平成22年7月1日、旧来の場所に戻り開館。名称も「天草市立天草キリシタン館」とカタカナ表記に変わりました。

 

 建物が全く新しくなったことから、館の中心である展示室も一新。展示テーマは「天草島原の乱を中心とした天草キリシタン史」で、研究成果をもとに天草でしか紹介できない地域史・乱の実態を詳細に紹介。他、通史としてキリスト教天草伝来から乱に至るまで、乱後から現代までと乱前後も展示しています。

 

 開館より45年、約半世紀という天草の博物施設で最も長い歴史を持ちます。教科書では学ぶことのできない、「天草ならでは」の地域博物館としてこれからも多くの方々にご利用いただければ幸いです。


 


 

 旧館 小    外観

  旧天草切支丹館(~平成19年度まで)        現在の天草キリシタン館(平成22年7月1日~)