2月23日(土)から、平成24年度企画展「天草四郎展」をスタートさせました。
この日記は、ちょうど開催日から1週間ということで、徒然なるままに・・・書いてみます。
実はこの企画、2年前からすでに構想はありまして。諸々の事情であたため続け、満を持しての開催という代物です。
場所は、1階多目的室という部屋を展示室に用立てて、展示をしました。展示レイアウトとしては、自分の想像以上に納まり良く納まったな、というのが正直な感想です。出品資料数は36点と少なめですが、絵画類等大型展示品が数多いので、見ごたえがあります。
本企画展の趣旨は、「史実に見る天草四郎の実像」と、「現代人が持つ天草四郎像」の比較で浮き彫りにすること、そして、現代人が持つ四郎像がどのようにしてできあがったのかというのを展示を通じて紹介することにあります。また、現代作家等の四郎をモチーフにしたアート作品も併せて展示することで、現代人が持つ様々な四郎像を強調しています。そうすることで、内容を少しでも取っつきやすくして、いわゆる「敷居を下げる」ことにも繋がるかな、という試験的な試みも含んでいます。
なんといっても、今回の展示品の目玉は、当館所蔵の北 八代画「天草四郎屏風」。
リニューアル前の旧館では常設展示されていましたが、日本画の屏風絵であり、もともと常設に耐えられる資料ではなかったので・・・加えて、旧館で保存・展示環境がよくなかったため傷みがきており、収蔵中でした。今回の企画展のみの限定公開です(※ちなみに、企画展終了後、「天草四郎屏風」の次回展示は未定です。)。
この1週間の来館者の動向と声を聞いていると、まあまあ評判は良いようで、ホッとしているところです。テーマが「天草四郎」だけにネームバリューがあるので、比較的すんなりと展示を見ていただけているようで助かっています。
これから本格的な春休み期間に突入しますので、来館者増(特に地元天草市民!)を願っています。一人でも多くの方々に、展示会と作品を見て、感じてもらいたいと思います。
館内では、ゆるきゃら「四郎くん」も出現しますので、ぜひ、お越しください!!!
最後に、これまでの反省点を。
平成22年7月1日にリニューアルして以降、初の自主企画展ということで、担当としては久しぶりの(!?)展示会で準備はバタバタ(^_^;) かなり手間取ってしまいました。
リニューアルから2年半経っているため、リニューアル時の展示制作も含め、展示会開催を経験したことがある職員が(筆者以外)一人もいないという状況でしたので、いろいろと難しい面も多く。
運営面からいえば、準備段階でやはり苦慮しました。館内は一般来館者との動線の区別が無かったり、休館日が無かったり、などなど、考えているとおりにプランが進まず。飛び込みの仕事が開催1週間くらい前から急に入って、原稿を書かなければならなくなったり等の理由もあったのですが。
館としての開催の必要性があるのは当然のことですが、周囲からの企画展・特別展開催の要望と、開催準備における通常業務(来館者対応等の運営と職員配置)について改めていろいろ考えさせられました。どこの施設も同様に悩みを抱えていらっしゃるかと思います。
兎にも角にも、リニューアル後の新施設で、やっと企画展開催にこぎつけた、というのが最大の収穫ではないかと感じています。現在、すでに3~4本ほどの企画を構想していますが、予算緊縮の折、実施できるかわかりません。今月末には人事異動も控え、筆者もどうなるかわからず。4月からの新年度には、市の機構改革により、教育委員会文化課から経済部観光文化課(新設)へと所管換えになります。さて、どうなることやら・・・このことは、いずれ別の機会に。