以下のような記事がある。
海外の論調は日本人が考えてるように甘くない。
もちろん、この編集長のように親日家もいるが・・・。
ドイツ人が慌てて逃げていった理由がわかる。
フランスの原発専門家は長居してくれるのだろうか?



ドイツ『週刊経済』誌 編集長 Roland Tichy氏のメッセージ(原文)

親愛なる日本の皆様へ、

この場をお借りしまして、被災者やそのご友人、ご家族やご親戚の方々、ならびに在独邦人の皆様にもお悔やみを申し上げます。また、この百年に一度と言われる大災害に対するドイツの世論の反応を大変恥ずべきものと考えています。何十万もの人々が家を失い、雪と寒さの中で行方不明の方々に思いを馳せては悲しみに暮れ、また数百万もの日本の方々が放射線の危害に怯えて暮らしています。

ひるがえってドイツはといえば、政府が非常事態を宣言しているのです。しかし非常事態なのはむしろドイツ人の頭の中ではないでしょうか?ヨウ素剤や放射能測定器を買いに走る人がいるかと思えば、テレビではぬくぬくと暮らしている視聴者に向かって、まるでこの世の終わりであるかのように煽りたてています。しかし実際に災害現場で起こっていることを考えると、これらは馬鹿にしているとしか映りません。

いやらしいことに政治家たちはこの迫りくる核災害をいいことに、党利党略に走っています。同じドイツ人として日本の皆様に申し訳なく思いますが、同盟90/緑の党のクラウディア・ロート党首は、デモ行進の人達の列でわめき散らし、次の選挙には勝ったも同然と内心ほくそ笑んでることでしょう。しかしそれはまだ行方不明のままの犠牲者を冒涜する行為であり、被災者の方々のことがすっぽりと頭から抜け落ちているのです。

また、日本の首相から直接情報が上がってこないといって苦言を呈していた大臣がおりました。これについても申し訳なく思います。これだけドイツの世論が敏感になっているのに日本政府が構っている余裕があるとでも思っているのでしょうか。さらにこうしたドイツの恥ずべき姿に拍車をかけたのが日本に向かった救助隊でした。成田空港で迎えが来なかったといって、すぐに引き返してしまったのです。所詮は同情ではなく旅行気分だったのでしょう。メディアも憶測と事実を混同し、はなから「チェルノブイリの再来」を吹聴しています。同業者として恥ずかしく思います。こうしてドイツはパニックに陥り、同情し痛みを分かち合い、被災者の方々のお気持ちに配慮することができなくなってしまっているのです。

日本の皆様の冷静沈着さにはつくづく驚かされます。そうかと思えばドイツ国内では狂ったように騒ぎ立てるばかりで、お恥ずかしい限りです。ドイツ人の振る舞いは、まるでしつけの行き届いていない子供の様で、わがままで自己中心的で、はっきりいって無慈悲です。

しかしドイツにはそうでない人達がいることも、どうか忘れないで下さい。彼らは沈黙し、想像を絶する痛ましい光景に心を動かされているのです。そして原発の技術者や自衛隊員の方々が我が身を省みず、最悪の事態を食い止めるため、自らの健康やいのちを危険にさらしているその姿勢を目の当たりにして、深い敬意の念を抱いているのです。

私達は日本の皆様と心を一つにし、上から目線で語ったり、自分達が正しいなどと言うつもりもありません。まして自然災害にどう立ち向かうべきか教えてやろうなどとは夢にも思いません。皆様とともに謹んで哀悼の意を表したいと思います。

ドイツ・Wirtschaftswoche誌 編集長 Roland Tichyより

キーワード: ドイツ
コメント(7件)
1   訳文拝見しました
小生も昨夜マレーシアの友人に
「今の日本の状況はそちらではどう報道され、国民はどのように受け止めているのか?」
との質問を送ってみたんですが、まだ返事がありません。
ドイツに同じでないことを祈ります。
metalhermit 2011年03月30日 16時22分55秒     
2   ジャーナリズム・・・
日本のジャーナリストは、新華社通信の記者と同じですね。
記者クラブに安住している日本のジャーナリストたちは、
CNNのような耳障りのいいものだけをとりあげます。
解説おじさん池上彰も然り。
これじゃ、官邸の報道管制なんて必要無しですね〜。
三太 2011年03月30日 21時24分55秒     
3   海外には
「自国の政府は嘘をつくものだと信じて疑わない」国がたくさんあります。
その前提での海外の目というのも、あるいはある、と忘れないようにしたいです。

日本にも様々あるように、この文書がイコールドイツ、でもありませんし。

日本は、能力に加えて現状が追いつかないという事情も、あるいはあるのかと思います。
もちろん擁護するわけではありませんし、疑問も問題も山積みですが、一つの側面や一点を捉えて批判ばかりするような個人評論家きどりにはなりたくありません。
Quality of Life 2011年03月30日 21時47分25秒     
4   それじゃあ、
「こんな時に花見なんてけしからん」という、石原都知事と同じですね。
世界は、日本を暴動が起きない国とたたえてきましたが、
美術品は貸し出し禁止になるように、今や放射能汚染の国ととらえています。
貿易立国日本の国際競争力は急速に低下しています。
政府やお偉い学者は、我慢強い国民にただ「大丈夫」を連呼するだけでなく、
海外のマスコミに安全性とタイムスケジュールをきちっとアピールできなければ、
日本全体が風評被害にあい、払拭できない自体に陥っていきます。
三太 2011年03月31日 20時36分45秒     
5   ご教示ありがとうございます
出張で遅くなりました!(今日はオフです。)

おっしゃることは言わずもがなで承知しています。
ただ、瀕死の手術をしている最中に「安全性とタイムスケジュールを!」と言っても、
現場では残念ながら追いつかないのが現状で、それくらいの緊急事態なのだと思っています。
もちろん本来そのようであってはいけないし、普段気に留めなかった国策としての原発、今回の東電、、、
言いようのない思いはありますが
「緊急事態の今は英知を全力で結集して事に当たって頂く。そして解決した暁には・・・」
という見えない思い、それが「国民の我慢強さ」(楽観視して安穏としている訳ではない)の部分ではないかと思うのです。
また、日本が海外からの信頼を必ずしも失っていないのも感じとれます。いずれにしても刻々と状況は変化し、長い戦いが続くので、引き続き見守らなければなりません。。。。

私たち平和すぎる世代も、恥ずかしながらかつてここまで日本のこと、これからのことを考え、日常的に議論を重ねたことがありません。
戦争世代の大先輩方の意見に、知らなかった価値観や人間の尊厳を発見する事もあります。
全て人ごとではないので、自分なりの考えと行動をしないといけないと思っています。

◎都知事の言う花見自粛は、花見の本来的な意味をはき違えた方々向けなので、私たちはお花見させていただく予定です☆
Quality of Life 2011年04月04日 11時14分03秒     
6   VWって、
フォルクスワーゲンじゃないけど、
まずビジョンを示して、一所懸命に働く、VWが大事です。
追いつかない?なんて言い訳は、どの世界でも通用しません。
海は広いから大丈夫って専門家は言うけど、軽はずみな発現です。
韓国やロシアは低線量の汚染水だとしても、海に流すなら、
前もっと知らされるべきと不満を漏らしています。
いろんな配慮があまりにも欠如しています。
こんなことでは、「さすが日本」と言っていた諸外国も、
一斉に「何やってるんだ日本」と言い始めるでしょう。
三太 2011年04月06日 11時50分18秒     
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�����Q�� Mail 2021年05月27日 15時05分03秒     

 

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