この作品は「初風」から始まります。
5月も遅くなりましたが、作品中に、「鯉のぼり」を見つけました。
光あふれ、風薫る五月。菖蒲月ともよばれるとか。
紫と緑のきりりとした印象は、端午の節句にふさわしいものです。
我が家の鯉のぼりは、夫の初節句の時のもの。四十数年前の紙製です。
長男誕生の折り、夫の実家から譲りうけた時には、幾多もの風雨で和紙の
傷みはありましたが、その筆法の鮮やかさに思わず息をのみました。
鯉の勇姿に託した、男児成長の祈りが伝わってくるようです。
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作者のご主人の父上は、日本画家とか、さぞすばらしい筆法の鯉のぼり
だったことでしょう。