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 本屋で出会った一冊

津波てんでんこ

  「津波てんでんこ」近代日本の津波史(山下文男著) 「俊敏な避難と全力疾走自分の命は自分で守れ」

 3月11日の東日本の震災以降、津波関連の本を見掛ける様になった。

 

 本書のプロローグには、我が国の地滑り津波で有名なのは1792年(寛政4年)5月21日。島原湾に大量の岩屑なだれが突入し1万5000人の命を奪って「島原大変,肥後迷惑」といわれた島原湾の津波があると記されている。

 

 本書の題名となっている「津波てんでんこ」とは、津波の時は、親でも子でも人に構わず銘々ばらばらに一時も早く逃げなさいという意味で一人でも多くの人が津波の急襲から身を守るための知恵であると書かれている。

 

 本書を読んで、津波に関わらず自然災害から命を守るためには、一人ひとりが日ごろから災害に対する心構えを持つ必要があると強く感じた。

 

 

 

地域での取り組み。地域の命、来訪者の命

 五和町鬼池地区振興会では、避難路の誘導標識を設置されている。幅7センチ×長さ70センチの板の両面に「ひなん場所」と書かれている。

 

 国道や市道から見える場所に設置してあり、近くの小高い丘に続く小道を指している。近くの人に尋ねると「地域の人の命はもちろんであるが、地域のことをよく知らない来訪者の命も守る」強いメッセージが込められた標識である。

 

 東日本では、被災を受けられた皆様が、苦難の日々を希望をもってその復興に力を注いでおられますが、私たちも一人ひとりが被災した各地域のことを心にとどめ、その復興を見守ることが大切だと思う。

 

助け合い 雲仙普賢岳
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