天草凧の会 紹介天草凧の会は会員数は50名です、最近は女性の方が凧作りに関心があり
女性会員数がふえています。天草にはそれぞれの地域に先人たちから受け継いだ凧文化が根付いていましたが、各地域間の交流がなく特別のイベントもありませんでした。平成13年の夏に本渡歴史民族資料館に於いて、熊本凧の会、長崎の凧の会、のご支援をいただき、天草バラモン凧展示と天草凧あげ交流会が開催されました。各町からの凧の交流も始まり平成14年9月には天草の凧愛好会による、天草凧揚げ大会が実施されました。各地域間の凧あげ凧つくりの話しも盛り上がり、平成16年2月には天草凧の会の結成となりました。
平成22年には(天草バラモン凧)の名前で天草凧の会が熊本県伝統工芸品に指定されました。また、同年には、天草文化協会より天草文化奨励賞いただきました。
天草凧の会の年間行事
1:バラモン凧教室 年3回 1月 4月 9月
2;天草凧あげ大会 年1回 毎年3月の最初の土曜日(雨天日曜日)
3;会員の凧あげ大会 年3回 1月 6月 10月 会員のみ
4;大型バラモン凧制作 会員のみ
5;お土産ミニ凧制作、天草の特産品として販売
6;県内外の各種のイベントに参加
7;その他 展示体験室では毎日会員による凧制作
8;本年の行事として、会員が心豊かに生活するため舞踊
これからの計画
○バラモン凧製作 販売
○バラモン凧製作&天草さんぽ道 計画中
○バラモン凧製作、凧揚げ
○バラモン凧製作、凧揚げ、魚釣り
○バラモン凧製作、凧揚げ、魚釣り、イルカウォッチング
凧の種類
凧は角凧とバラモン凧に大別されます。角凧は長崎県では、ハタと呼ばれハタ祭りが盛大に執り行われます。角凧は喧嘩凧と呼ばれ,糸の切あい合戦のなかにその技が競われます。バラモン凧の形はすべて円形で凧の下の骨組は剣の形です。全体の骨組は,十字架の崩し替え,一説には隠れキリシタンの匂いがする不思議な凧と言われ、風を受けて(うなり)キャ一ンの音を発して右や左に体をくねらせ、天高く登っていく姿はまさに竜そのものです。バラモン凧は大きいもので高さ2,5メ一トル横幅2メ一トルくらいの竹組に紙を貼ったものです。凧の裏の上部には横一文字に張った(うなり)という弓のような骨組みがあります、バラモン凧には長さ25メ一トルくらいの縄のしっぽをつけ根付をして完成です。この縄のしっぽと弓のように張った(うなり)が普通の角凧と違うところです。天草には長崎の平戸,五島より船乗り達が受け継いできたものと思います。天草バラモン凧は島民の暮らしの中に深く係わり、厳しく移り行く歴史の中に希望と勇気と楽しみを与えてくれたものと思われます。
凧の製作
バラモン凧は、組立、絵描き、凧揚げの三部門で構成されます。骨組には霜月(11月)の竹の性が一番よい時に切り、竹割り、竹ひごを作りをして組み立て良く乾燥させ、紙を貼り絵描きの準備をします。絵柄は、朝日に鶴、武者絵、恵比寿、大黒,七福神など様々ですが凧の形に合わせ絵柄も定まってきます、
凧製作は全体の工程を学び、前準備をして作業していきます
1 どのような形にするのか 形の選定、絵柄の選定
2 設計をする 設計に合わせ竹ヒゴの準備
3 設計書に合わせ組み立てる 紙を貼る
4 絵柄の位置、色塗りの色合いの検討 絵塗り
5 うなり 尾っぽ の製作作業
6 根付作業 完成です
組立てには加工物作りの技法、絵描きには絵画の技法、文字は書道の技法等がいりますが凧作りの早道は,天草凧の会の凧教室で学ぶことが良い様に思います。
会長紹介
私は凧文化(バラモン凧)の魅力にとりつかれ、バラモン凧の物語にも心踊らせ40年になります、バラモン凧作りの道のりは遠く、未だ道半ばでの先が見えそうで見えない心境であります。天草の移り行く歴史のなかでバラモン凧が住民と深く係わりながら、心の支え、暮らしの支えと成ったと思っております。凧揚げをして楽しい一時を過ごす様子が目に浮かんでくる一方で、貧しい生活の中に明日の暮らしも事欠く生活であったと思います。その時々の暮らしのなかに島民の喜び悲しみ悲痛な願いいが天に届けとばかりに、 うなり 声を発して右や左に体をくねらせ天に登って行くバラモン凧の様は勇壮であり、この一瞬の出来事に願いを託していたと信じています。なんだか心が癒されます。
私は先人たちがその時々の時代のなかで凧を愛し今日まで凧文化を継承してくれた事に感謝をしたいとおもいます。
連絡先 天草凧の会事務局(天草文化交流館内)
電話番号0969-27-5665
2015年07月30日更新