「月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人也。舟の上に生涯をうかべ、馬の口とらえて老をむかふる物は、日々旅にして旅を栖とす。」松尾芭蕉の「奥の細道」の序文です。人の世の移ろいに習い、月日は永遠に旅を続ける旅人のようなものであり、来ては去り、去っては来る年も又同じような旅人である。
鴨長明の「方丈記」の序文「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」に、相通じる事であろうか、と思われます。無常の世を生きる身にとって行く先の見通しは全く立たず、只今日を大切に生き、生かされる、桜の便りも間近く今月も無事に過ごせますように、願います。
3日・雛祭り、華やいだ段飾りのお雛様をお借りして雪洞の明りに母を思い出しました。5日・啓蟄、土の中で冬籠りしていた虫が穴を開いて地上に這い出してくるそうです。20日・春分の日、お彼岸です。お墓詣りをして亡き人を偲びます。今月も宜しくお付き合い下さいませ。

手作り・お雛様
2017年02月28日更新